2011年9月5日月曜日

ザック氏の3バック

現役時代は「ブラックエンジェル」「見えないひじを持つ男」「サッカーができる若頭(わかがしら)」「さわやかテロリスト」との異名を馳せた福西現NHK解説者と、現日本代表不動のボランチ遠藤選手の対談です。

遠藤選手が、ザッケローニ監督の3バック戦術について説明しています。
(ガンバTVより)


http://youtu.be/tg8VqMV6gvQ
(動画の埋め込みができませんでした)



遠藤選手が語った内容から、ザッケローニ監督が求める“343”がどういう戦術なのかをざっと推察してみます。

従来の3人のセンターバックによる3バック戦術と異なって、ザック監督の3バックというのは、4バックにおけるサイドバックがサイドハーフの役割もこなす、というもののようです。
でもそうかといって、5バックの両サイドバックが、時には攻撃にも参加するというような岡田俺解説は得意なんだよね武史氏の実質5バック型の3バックとはまったく違います。
ザック監督の3バックは、3バックの3人がセットを保ったまま振り子のように左右へ移動し、それによって空いたサイドを同サイドのハーフがカバーするというもののようです。ただしこの場合でも、サイドハーフは、安易にDFラインへ吸収されることのないよう、高度なリスク判断が求められるみたいです。つまり、リスクの危険度に応じて、ポジションの調節をする(例えば、リスクが低ければ高い位置を保ち続ける、みたいな)ってことです。
これって当たり前みたいに思えますけど、遠藤選手の話では、ボランチも前線の選手も、サイド地域のカバーは求められていないらしいので(前線の選手も、以前の日本代表のような、強烈なプレスは求められていないそうです)、両サイドに1人ずつ配置されるハーフの選手は相当頭も体力も使うことになるでしょう。それに「勇気」も!
心理的には、大事な試合になればなるほど、ギリギリの展開になればなるほど、安全ゾーンを多めに見積もって低めにポジションを取りたくなるものです。裏を取られたら全て自分の責任になりますから。でもそこを高めに取れ! っていうのがザック氏の戦術のキモ。これ、勇気いりますよね。監督も、本人も、周りも。
テレビの画面からも、常に逆サイドはガラガラに見えるんでしょうね。松木氏のような解説者が「危険だ! 危険だ!」などと大騒ぎするのが、今から見えるようです。


この戦術の一端を私なりに理解したところで言うと、ザック監督は「前でボールを奪うこと」を求めていない、ということなのでしょう。
ボールのあるサイドのDFライン+ボランチによって形成したブロックでボールを奪い、それを逆サイド方向へ早く動かすことでダイナミックに攻めたい、みたいなイメージなのではないでしょうか。

これがうまく機能すれば、とても効率的に守備と攻撃をリンクさせることができます。
問題は、非常に高度な頭脳と体力を要求される両サイドの選手を2人確保以上確保できるのかどうかなのですが、それは長友選手と酒井(柏)選手の成長次第ということなのかもしれません。

追伸 内田選手は、いまのままなら、日本代表には、いらないのではないでしょうか。

あしなが育英会 東日本大震災 津波遺児 単発寄付

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