2012年1月10日火曜日

まずは大人が手本を

今朝の朝日新聞一面に、こんなコラムが載っていた。

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2012(平成24)年 1月10日 火曜日
朝日新聞 座標軸
主筆 若宮啓文

明日の社会に責任をもとう
「日本の自殺」を憂う
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パッと見た瞬間は、毎年3万人を大きく超える自殺者のことを書いているのかと思うが、その内容はふるいサビで真っ赤っかになった、いわゆる「日本財政破綻論」だ。

(当該ページがなぜか重いのでリンクは貼りませんが、それでもどうしても原文を読んでみたいという奇特な方は、上のキーワードで検索すれば見つかると思います。でも、ホントに、何十回何百回と聞いたような内容ですのであしからず)

要するに、このままだと財政が持たないので増税しろ、と言っている。
また整備新幹線に代表される、いわゆる新たな大型公共工事はムダだ、とも言っている


こういうエゴそのもののような考えを、よくもまあ臆面もなく新聞の一面で発表できるものだ、と引っ込み思案なわたしにしてみれば別世界の、ある意味正直うらやまくなるような、厚顔無恥なハートをお持ちの方だ。

それが最もよくあらわれている部分を紹介したい。

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膨大な借金が大きな返済額として現在の予算を食うだけでなく、子や孫の世代につけを回していることに変わりはない。しかも少子の時代が進むから、ひとりあたりの負担はどんどん大きくなる。
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どうだろうか。
わたしなどは、

この『子や孫の世代のために自ら我慢しよう』という発想がまったくない思考回路に感心しきり。

『子や孫の世代がたらふく食えるよう、いまのうちから田や水路の整備にとりかかっておこう』という発想もまったくない。

おみごと、と腕を組んでしまった。

だって、自分たちはとっくにさんざん飲み食いし散らかしたから「もう新しい田んぼはムダだ」という発想なんだぜ。
自分たちは食事の量を減らす気なんかまったくなくて「このままだとワシの飯が心配だから、お前たちの食い扶持からもっとよこせ」という発想なんだぜ。

すごくね?



ふつうの大人なら、子や孫の世代のために「わたしの分はいいから、育ち盛りのお前たちが食べなさい。お前たちがおなか一杯になって、元気に育ってくれることが、わたしの一番の幸せなのだよ」と、自分からお茶碗のご飯を米びつへ戻すのではないだろうか。


この主筆という肩書きのおっさんには、そんな発想がまったくない。

増税増税増税。
あー増税増税。
お前たちは俺のお古を着てりゃあいい。

(それに、一度あげたら税率は子や孫の代になっても、どーせ高いまんま)


若宮さん。
大人として、あなたはどうかしてる。



おわり

1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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