2011年6月21日火曜日

親が与えるべきはフェンスじゃない。

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ため池で男児2人死亡・宮城 近くにカエルのバケツ
2011.6.18 22:31 産経新聞

 18日午後6時20分ごろ、宮城県松島町幡谷のため池で、同所の町立松島第五小6年、佐藤公亮君(11)と保育園児、目々沢美昭君(5)が沈んでいるのが見つかった。2人は仙台市内の病院に運ばれたが、いずれも死亡。塩釜署は水難事故とみて調べている。

 同署によると同日午後4時ごろ、ため池の近くに子供用の自転車1台、靴2足、ズボン※aがあるのを男性が見つけた。地元消防などが捜索したところ、水底に2人が沈んでいた。ため池は水深約2メートル。両岸の幅が最長約165メートルで、農業用水用とみられる。

 現場には2人のほか、6歳の男児がおり、同署が事情を聴いている。2人は友達同士で、現場近くにカエルの入ったバケツがあったという。




ため池転落、2児死亡 フェンス、看板なく 宮城・松島
2011.6.20 01:45 産経新聞

 18日午後6時20分ごろ、松島町幡谷のため池で、同町幡谷の松島第5小6年、佐藤公亮君(11)と保育園児、目々沢美昭君(5)が沈んでいるのが見つかり、間もなく死亡が確認された。ため池の周りにフェンスや注意を促す看板はなかった。塩釜署は水遊び中の事故とみて調べるとともに、ため池の管理者の特定も進めている。

 一緒に遊んでいた小学1年の男児(6)も溺れたが、自力で逃げて無事だった。

 調べによると、ため池は住宅地から1キロほど離れた農道の奥にあり、水深約2メートル。フェンスや注意を促す看板はなく、誰でも容易に入れる状態だった。2人の服と靴が現場に残されていた※aことから、同署は水遊び中に何らかの原因でため池に落ちたとみている。

 ため池は子供たちに「ザリガニやカエルが取れる池」として知られ、佐藤君は1週間ほど前にも別の子供とオタマジャクシを取りに来ていたという。目々沢君の母親は「フェンスや看板さえあれば、あんなことにはならなかったかもしれない。悔しいです」と話した。

 近所の人などによると、佐藤君と目々沢君はともに共働きの両親を持つ一人っ子。家が隣同士で、2人でよく遊んでいたという。

 佐藤君の同級生の角田真綾さん(11)は「公亮君はよく行き先も決めずに遠くに行くことがあったから、心配はしていたんだけど。修学旅行も学習発表会もまだなのに…お線香は悲しくてあげられない」と話した。

 孫が佐藤君や目々沢君とよく遊んでいたという同町の会社員、川住雅彦さん(54)は「公亮君は面倒見の良い子でよく孫を預けていた。もう遊べなくなると思うと…」と声を詰まらせた。



男児2人死亡:農業用ため池でおぼれ? 宮城・松島町
毎日新聞 2011年6月18日 23時40分

 18日午後4時20分ごろ、宮城県松島町幡谷土屋沢(はたやどやさわ)の農業用ため池の近くに、子供の服や靴※aがあるのを近くの男性が見つけ、駐在所に通報した。宮城県警塩釜署や消防が捜索し約2時間後、近くの小学6年、佐藤公亮(こうすけ)君(11)と保育園児の目々沢美昭(めめざわ・よしあき)君(5)が岸から約3メートル、水深2メートルの場所に沈んでいるのを見つけた。※b病院に運ばれたが死亡した。

 塩釜署などによると、ため池は長径約160メートルの細長い形。2人は友達同士で、近くに自転車1台とカエルが入っていたバケツがあった。同署は2人がカエルを捕るなどして遊んでいるうちに深みにはまり、おぼれた可能性が高いとみて調べている。

 同署によると、池の周囲には高さ1メートル余の柵があったが、出入りするために一部途切れていたという。立ち入りを禁止する看板などはなかった。【須藤唯哉】

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主婦の機転!小3男児が池に転落、ペットボトルで“救助”
2011.6.4 10:36  産経新聞

 3日午後4時ごろ、和歌山県有田川町の池に小学3年の男児(8)が足をすべらせ転落した。近所の主婦がとっさの判断で投げ入れた空のペットボトルが浮輪代わりとなり、約5分後に自力で岸へ上がった。

 県警湯浅署によると、男児は放課後、同級生3人と同町水尻の扇谷池(直径約100メートル)近くで遊んでいて転落、岸から約3メートル離れた水深約2メートル付近※bで溺れかけた。騒ぎに気づいた主婦、田中ひとみさんが自宅から2リットルの空のペットボトル3本を持ち出し池へ投げ入れ、男児は1本をつかみ岸へたどり着いた。目立ったけがはなかった。

 署員が駆けつけると、同級生らは安心し切って泣いており、田中さんは「助かってよかった」と話していたという。

 湯浅署は近く田中さんへ感謝状を贈る予定だ。
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「長さ1m位の棒に50㎝くらいのたこ糸を付けて、その先にさきイカを取り付け、ザリガニがいそうな水辺に入れましょう。しばらくして、ザリガニがはさみでしっかりとさきイカを捕まえたらゆっくりと引き上げましょう」

 おもしろいのは、ザリガニ釣りで挑戦している子どもたちが、お母さんやお父さんと「怖い、つかめない」なんてやっているうちに、親の方が飽きた子どもそっちのけで夢中になり、ザリガニに真剣勝負を挑んでしまっています。
 さらには、そんな親子をしり目に、小学校低学年の「熟練者」がザブリッと用水に入り、手慣れた手付きで次ぎから次ぎと獲物をゲット。ところが、彼の入れ物には最大級がいつも一匹だけ。どうやら大きさにこだわりがあるようで、「フン!小さいな!」とばかり、周りで羨む親子を挑発するように小物は用水へ戻してしまします。
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※a 靴とズボンを脱いで池に入ったこの子たちは、ケガをする危険よりも、服を汚さないことの方が重要だと思っていたと推察できる。

※b 奇しくも、状況は一緒。
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誰かがこの子たちに、「池で遊ばないこと」じゃなくて「池で遊ぶときのリスク管理ノウハウ」を伝えていたら、おそらく違う結果になっていただろう。

子供は危ない場所で遊ぶ生き物だという前提を受け入れて、そのうえで大人として、親として、その子たちに伝えることがあるはずだ、と私は思う。
日本中の池をフェンスで囲んだとしても、それを乗りこえて、あるいはくぐってザリガニ釣りやカエル捕りに行くのが“子供”という生き物なのだから。


あしなが育英会 遺児奨学金「あしながさん」 継続寄付

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