2010年6月9日水曜日

北足立北部の少年サッカーがもっと盛り上がるためには

幸いにも北足立郡北部地区には、現6年生世代での県ベスト8チームが2つある。
地区内各チームは、この2チームに勝つことが当面の方針となるだろう。
別にこの2チームが、特別なチームというわけでもないので、この目標はそう高いハードルでもない。
実際に、先月5月16日(日)の上尾市本部長杯の決勝では、上尾東がユベントスに勝っているし、鴻巣FCにしても地区代表のキップを手に入れるまでにはかなり苦労していた。
ではこのベスト8の2チームに勝てばいいのだろうか?
実は北足立郡にはあとふたつのハードルがある。
さいたま市地区代表と北足立郡南部地区代表というハードルだ。
今年のベスト4は、さいたま市からの2チーム(大宮アルディージャ、浦和三室)と北足立郡南部からの2チーム(新座片山、川口アビリスタ)で占められた。
もちろん他にもベスト4にあたいするチームはあった。例えば、江南南や八潮レジスタやFC鶴ヶ島などだ。
だが北足立郡北部に属するチームにとって、さいたま市と南部は避けて通れない相手である。
ベスト8とベスト4の差は、地元の大会に戻ってまた一から始めるのか、あるいは関東や全国へステップアップして、県外の強豪たちと切磋琢磨できるのか、の大きな違いでもある。

(といっても、じゃあ名の通った実績のあるチームと試合をすれば、少年サッカーのチームとして、あるいはこれから伸びる少年サッカー選手として向上できるのかといえば、必ずしもそうではないところが、この年代の面白いところなのだが)

中央大会での2チームを見ていて感じた、両チーム共通のクセがある。
それは「引きグセ」だ。
チーム全体としても、個人としても、いざというとき、あるいは圧力を感じたとき、「引いて」しまう。
北足立郡北部地区内では、それでよかったのだろう。私が見た試合でも、とりあえず引けば守れてしまっていたような展開が多々あった。
しかし、さいたま市の代表や、北足立南部の代表に、それは通じない。引けば、どんどん押し込まれてしまう。鴻巣FCと新座片山くらいの実力差があればそれも仕方のないことだが、アビリスタとユベントスでは、ユベントスが自ら自陣に敵を招き入れたようなもので、その結果はチームの実力とは合致しないものとなってしまった。

なぜこうなるのかを私は考えてみた。
そして得られた結論が、「引きグセ」だったのだ。
選手たちだけではなく、ベンチにもそれは蔓延しているように見受けられた。
とりあえず引く、引いておけば、なんとなく負けないで(あるいは大敗しないで)来れた、そんな『悪い経験』が染みついてしまっているのではないだろうか。
その悪癖を根治しない限り、北足立郡北部は、いつまでたっても「県南予選を突破できたバンザーイ」レベルから脱却できないだろう。

ではどうすればいいのか。
個人では「引く」のではなく、相手の進路をさえぎり、パスコースを限定させる「防壁」とならなければいけない。
チームとしても「引く」のではなく、相手FWに裏への飛び出しをさせず、ミッドフィールドで自由にプレーさせないようスペースをつぶす「陣」を築かなければいけない。ボールというミサイル兵器がある戦で、籠城戦のみという戦術では、負け確定だ。

まずは第一歩として、オフサイドを取りに行くような練習がいいと私は思う。
「ひっかかった~」と、子供たちも面白がるし。
ゴールをひとつだけ置いた、7対7のゲーム形式練習がおすすめだ。ディフェンス側にはGKが付く。ラインズマンを置くことも忘れずに。これが練習の目的なのだから。

始まりは普通にキックオフ。
ボールをセンターラインより向こうへ運べば(クリアもあり)ディフェンス側の勝ちで、キックオフ再開。
ゴールを決めれば、もちろんオフェンス側の得点。ゴールキック再開。
ゴールキックでセンターラインを越えれば、当然ディフェンスの勝ちでキックオフ再開。
ゴールキーパーはスローイングのみ、ドロップキック・パントキックはなし。
5分間ゼロ点に抑えれば、ディフェンス側の勝利。たとえば2点取ればオフェンス側の勝利。1点なら引き分け。
そんな風に取り決めをして、楽しみながら練習する。
どんな練習でも楽しくないと面白くないし、面白くないと楽しくない。

他にも練習で工夫して、選手もベンチも「引きグセ」を修正できれば、北足立郡北部地区の少年サッカーがもっともっと盛り上がること太鼓判である。

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