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2011年6月22日水曜日

気にするな、死ぬぞ。

全国放射線Map

全国放射線Map


香港の放射線量は、はるかに高い。

香港:大気中の放射線量、福島第一原発に近い東京より多い

 4月1日(ブルームバーグ):

  日本では東日本大震災後で損傷した福島第一原子力発電所の放射性物質漏れへの対応が続いているが、香港の大気中の一般的な放射線量は東京より多い。それを考えると、放射性物質の拡散への懸念は行き過ぎかもしれない。

  東京都健康安全研究センターの発表によると、新宿区の放射線量は3月31日、1時間当たり最大0.109マイクロシーベルトだった。一方、香港天文台のウェブサイトによれば、香港の九竜地区では0.14マイクロシーベルトだ。胸部レントゲンの放射線量は約50マイクロシーベルト。

  英王立放射線科医協会(RCR)の元幹部、ボブ・バリー氏によれば、多くの国ではもともと大気中の放射線量が東京より多い。原発事故の影響で東京の放射線量が30倍に増え、外国人が大挙して日本国外に脱出した。しかし、東京の放射線量は今でも、ロンドンやニューヨークの値よりわずかに高いだけにすぎないと、アナリストらはみている。

  バリー氏は電子メールで日本の現状について、「実際の放射線による被害より放射線に対する懸念によるダメージの方がずっと大きかったチェルノブイリ原発事故のようなパターンをたどりそうな状況だ」とし、「自然界にある放射線を考慮すれば、東京の放射線量のレベルが現時点で世界の多くの場所より低いことはかなり確実だ」と指摘した。

  環境放射能調査によると、ニューヨークの放射線量は3月31日まで7日間の平均で1時間当たり0.095マイクロシーベルトとなっており、東京をかろうじて下回っている。東京は原発事故の前で0.0338マイクロシーベルトだった。

             シンガポール

  シンガポール環境庁によれば、同国は現地時間3月31日午後4時(日本時間同5時)時点で1時間当たり0.09マイクロシーベルト。英政府機関RIMNETによると、ロンドンは同日、約0.08マイクロシーベルトだった。

  英健康保護局(HPA)の試算では、英国人が1年間に浴びる自然界の放射線量は通常、約2200マイクロシーベルト。1時間当たり換算では約0.251マイクロシーベルトと、東京での観測値の2倍強だ。

  HPA放射線センターのジョン・ハリソン副所長は電子メールで、「英国の住民が年間に浴びる平均的な放射線量の半分はラドンによるものだ。ラドンは目に見えず無色の放射性ガスで、すべての土壌に存在する。世界中の土壌で発見されるウランの崩壊生成物だ。量はその土地の地質による」と説明した。

  世界原子力協会(WNA)によると、大気中の放射線量が世界で極めて高い地域はインドのケララ州とマドラス州で、放射線量は平均で1時間当たり3.42マイクロシーベルト。インドの土壌はトリウムを豊富に含む。ブラジルとスーダンでは4.57マイクロシーベルトに達することもある。

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世界で「日本回帰」の動き始まる 「放射線量モスクワより低い」
2011.4.20 産経新聞

 東日本大震災後で初の政府賓客としてオーストラリアのジュリア・ギラード首相(49)が20日から日本を公式訪問する。これに先立ってオーストラリアは日本への渡航禁止措置を緩和し、被災地を除く地域への渡航を解除。同国のフラッグキャリアのカンタス航空も19日、成田への直航便の運航を再開した。韓国や米国、フランス、ロシア、英国なども東京への渡航制限を緩和し、香港からのツアーも再開した。各国は東京電力福島第1原発の状況には注意を払いながらも、復興をにらんで「日本回帰」の動きを始めたようだ。

原発事故拡大防止にメド

 福島第1原発の放射能漏れ事故発生後、米国は原発から半径80キロ圏内からの待避を勧告。これに続くかのように、中国、インドを含むアジアや欧州各国が自国民に対し、待避を勧告し、さらに日本への渡航を制限してきた。外務省によると、正確な数字は把握できないものの、何らかの渡航制限を出した国は50数カ国に上るとみられる。

 ただ、その後、原発事故による放射能汚染が拡大していないこともあって、4月に入って徐々に日本への渡航制限を見直す動きが出はじめた。19日までにデンマーク、イギリス、スウェーデン、韓国、オーストリア、カナダ、米国、フランス、オーストラリア、ロシア、さらに香港などが被災地以外への渡航制限を解除または緩和した。

放射線量モスクワより低い

 原発事故直後の3月13日に自国民に関東圏からの待避を呼びかけたフランスは原発を推進する立場もあって31日にはサルコジ大統領が事故後初の外国首脳として来日。16日には「被災地訪問は勧めないが、東京への旅行は健康に害はない」として渡航自粛を解除した。18日に自粛を解除したロシアは「東京の放射線レベルの測定値はモスクワよりも低い」などと断じた。


 ただ、アジア地域では香港が渡航自粛から渡航注意に引き下げたに止まる。その香港からは北海道、沖縄ツアーが16日に再開され、18日には関西国際空港にツアー客が到着した。ツアー客の一人は「西日本は原発から離れていて安全。温泉とグルメを楽しみたい」と話していた。

観光客はなお様子見

 これに対し、米国で日本向けツアーを扱う旅行会社は「本来なら6月からの旅行シーズンの予約がまったくない状態。渡航制限は解除されたものの、お客さんはまだ様子見の段階のようだ」と今後に期待をかける。

 こうしたなか、原発事故の影響や利用客の減少で成田・羽田両空港への直航便を止め、韓国・仁川などを経由していた各航空会社も4月に入りオランダ、フランス、イタリア、ドイツ、スイスのフラッグキャリアが直航便を再開した。さらに、羽田便についても3月から運航を中止していた米デルタ航空が6月から復便する。90日以内に運航を再開しないと、羽田を使用する権利を放棄したとみなされるためで、デルタ航空は今後をにらんで、採算を無視してでも羽田便を維持する方針という。

 日本政府観光局(JNTO)によると、今年3月の訪日客は35万2800人と昨年同月比で半減したものの、自粛解除と航空路線などの復活で、今後徐々に増加に転じることが期待されている。(SANKEI EXPRESS)
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がんという病の発生因子が放射線被曝だけだと思っている人はいないだろう。
まるで日本中が『発ガン物質』という言葉を忘れてしまったかのように、やたら放射線量ばかり気にしている。
もちろん、実際に騒いでいるのは一部の人だけなのだろうが、声が大きいのでどうしても目立ってしまう。

放射線を浴びないで済むものなら、それに越したことはない。
しかし残念ながら、この宇宙は放射線で満ちているし、そこに存在する地球という天体もまた、放射線から逃れることはできない。
いわば放射線の海に漂うクラゲのような存在が地球という天体に暮らすわたしたち生命体だ。
海の中でしか生きられない一方で、その海によって死んでしまうこともある。
(ファースト生命の誕生や進化には放射線によるDNA変異が大きくかかわっている。しかしそのことは、すでに誕生した生命や現状維持を望むDNAにとっては有害因子として働く)

がんの発生メカニズムの研究が進んで、もしかすると将来、放射線の発ガンリスクが、現在のものよりも引き上げられる可能性もないとは言えない。
しかしそのことは、逆の方向へ、つまり放射線の発ガンリスクが引き下げられる可能性もあることを意味している。
要は、発ガンメカニズムの解明はまだその程度の段階にあるということなのだ。
(例えばマウスの実験では、ストレスを与えればがんになることは分かっているが、ストレスがどう作用してがんを発生させるのかはわかっていない。正常細胞ががんとして機能するためのメカニズムが複雑過ぎるからだ)

仮に放射線による発ガンリスクが高いことが分かったとしても、長期的にも短期的にも現在の福島県周辺より放射線量の高い地域は世界中に存在するし、また高地で暮らす民族や登山やスキーが趣味の人や飛行機に良く乗る人の浴びる放射線量は、FUKUSHIMA事故以降の数日間に浴びたであろう周辺住民の放射線量よりもずっと多い。でもそれだって、健康にはなんら問題はない。
健康への影響ということや、発ガンリスクということを考えれば、コンビニ・ファストフードから高級レストランを含む外食全般、ダイエット(ダイエットが健康に良いというのは幻想。ダイエットは美容に良い)、紫外線(もし今回のFUKUSHIMAリスクを気にするのなら、オーストラリアで数日間過ごすなんて狂気の沙汰ということになる)、飲酒、喫煙、水分不足、糖分を加えた食事、塩分を加えた食事、油分を加えた食事、そして便秘、こんなことの方がずっと深刻な影響がある。
いやそもそも、『何かを気にする』ということそのものが、ヒトという生き物にとって非常に悪いストレスなのだ。
シンプルに言えば、「『何かを気にする』ということ」それは命にかかわる。

この世の大原則は、気にしようが気にしまいが結果は変わらない、ということだ。
神さまでもない限り、時間を戻ることも、別の世界へ移動することもできないのだから、この世界はすでに決まっているのだと言える。
「今・現在」と言いながら、それを変えることはできないのだから、その実質は「昔・過去」そのもの、だと言える。
またそれは「明日・未来」についても同じ。
ただ決定的に違うのは、「明日・未来」については誰も何も知らない、ということ。

でも、知らない=変えられる、じゃあない。
ま~さ~に~、読み終えていない小説のエンディング。

昨日今日あわてて西日本へ引っ越ししても、それはひとつの水槽の中をメダカがちょこっと移動したようなものに過ぎない。
それでストレスが軽減するというのなら、やったほうがいい。でも意味はそれくらいしかない。

がんになりたくないと気にすると、がんになる。
がんになるから死ぬのではなく、長生きするからがんになるのだ。

どうしてもがんになりたくないというのなら、放射線被曝を気にするよりもずっと確実に効く方法がある。
それは、がんになる前に死んでしまうことだ。




ふざけているようで、実はこれって結構真理をついているですよ。マジで。


【参照】
みんなの放射線
ぼくの放射線
放射線サンドイッチ
最大の発がんリスクは加齢です。
汚染水に浸かった人がいたことを忘れないで。
震災前も放射線ゼロだったわけじゃない。

あしなが育英会 東日本大震災 津波遺児 単発寄付

2011年6月3日金曜日

4スタンス理論─体幹重心──

NHK『ディープピープル DEEP PEOPLE』
本放送 総合テレビ 毎週 月曜日 2200~
再放送 総合テレビ 毎週 水曜日 2510~

5月30日(月)放送分
テーマ 女子マラソン
ゲスト 有森裕子 千葉真子 山下佐知子


この番組の中で、以前紹介した『4つの体幹重心タイプ』についても触れられていました。




このスポーツ人間工学概念は『4スタンス理論』というのが正式名称らしいです(いつ頃からそうなったのだろう?)。
お話されていたのは、順天堂大学講師兼陸上部監督の鯉川なつえ女史でした。


6月5日(日)に再放送があるので、スポーツ指導に興味のある方で本放送をご覧にならなかった方、そして本放送を見たけど録画を忘れた方は、この機会をお見逃しなく。

ディープピープル「女子マラソン」
2011年6月5日(日) 25時30分~26時21分
Gコード:6963964



【参照】
4スタンス理論 体幹重心理解の基礎
4スタンス理論 つま先重心の代表例1
4スタンス理論 つま先重心の代表例2
4スタンス理論 つま先重心の代表例3
4スタンス理論 かかと重心の代表例1
4スタンス理論 かかと重心の代表例2

あしなが育英会 遺児奨学金「あしながさん」 継続寄付

2011年5月21日土曜日

語られない節電の危険

騙されるな! 節電は復興の足を引っぱる!



先日、我が国の優秀な御政府様から、今夏の節電指針が示されました。

東日本大震災:夏の需給対策、15%節電を決定 東電・東北電管内、昨年のピーク比で
毎日新聞 (2011年5月13日 東京夕刊)

 政府は13日午前、電力需給緊急対策本部の会合で、東京電力と東北電力管内の今夏の電力の節電目標を正式に決めた。企業と家庭のピーク時の最大消費電力を前年比15%削減する。大口需要家には、需要を強制的に減らす電力使用制限令を発動する一方、家庭など小口需要家には節電メニューの例示などで自主的な節電を促す。

 東電は被災した火力発電所の復旧を急ぎ、8月末の供給力について、4月中旬の計画から550万キロワット分を積み増し、5620万キロワットと見込んだ。このうち140万キロワットを東北電に融通し、東北電は4月中旬の計画比160万キロワット増の1370万キロワットを確保する。

 ただ、猛暑時のピーク需要には足りないため、政府は契約電力500キロワット以上の大口需要家に対し、7月1日から電気事業法に基づく制限令を発動。ピーク電力の15%カットを義務化する。期間は東電管内が9月22日まで、東北電が9月9日までで、いずれも平日の午前9時から午後8時。違反には100万円以下の罰金を科す。

 企業は操業時間や夏休みの分散で節電を進め、政府は複数の事業所が共同で節電する枠組みも検討する。ある事業所が節電できない場合でも、別の事業所が大幅に減らせば目標を達成できる。

 家庭には家電の節電策などを例示。商店など中小企業には、個別に自主計画の作成や公表を求める。需要の急伸時にテレビや携帯電話で警報を鳴らす「需給逼迫(ひっぱく)警報(仮称)」も実施する。

 中部電力の浜岡原発の停止で、電力融通を断念した分は、関西電力など西日本からの融通で対応する。ただ、電力消費全体の6割を占める小口需要家と家庭に節電の強制はできないため、効果が得られるかは不透明だ。【野原大輔、和田憲二】

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 ■電力需給対策のポイント■

・需要抑制の目標値は大口需要家、小口需要家、家庭とも均一に前年比15%
・東京電力の8月末の供給力は5620万キロワット、東北電力は1230万キロワット。東北電に対し東電から最大140万キロワットを融通
・計画停電は原則実施しない。万が一実施せざるを得ない場合は1回の停電時間を短縮し、1日複数回の停電は回避
・需給が逼迫(ひっぱく)し、計画停電の恐れが高まった場合に警報を出して緊急の節電要請し、実施の可能性を周知する



エアコンやめ扇風機、50%節電 政府、家庭用メニュー
2011年5月9日

 東日本の今夏の電力不足に対応するため、菅政権が家庭向けに節電対策メニューをつくった。家庭の削減目標は15%。メニューで示した11項目の節電効果の数字を組み合わせ、15%を超えれば目標達成だ。エアコンを扇風機に替えれば、使用電力を50%減らせる。10日に決定予定の電力需給対策に盛り込まれる。


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まるで節電に協力することが、震災の復興になるかのような誤解をしてしまいそうになりませんか?
少なくとも私はそうでした。
「よし、東北の困っている人たちのために、電気を使うことをガマンしよう」なんて、思っちゃったりしました。
でも考えてみればすぐわかるように、それって間違いなんですよね。
むしろ、節電は復興の足を引っぱるんだってことに、私気付いてしまったのです。

被災地の復興のためには、被災していない地域ではガンガン電力を消費して経済活動を活発化させるべきなはずなんですよね。
少なくとも、ある程度復興の見通しが立つくらいまでは、多少無理をしてでも経済活動を活発化させなきゃ、東北の、いや日本の息の根が止まってしまいます。
新エネルギーへの転換だとか、エコ社会だとかそういうのは、被災地の復興の後で十分です。
このタイミングで節電モードのプレッシャーを社会にかけるってことは、イコール、避難地域指定を受けて強制移住させられている方々の避難所にまで、節電を強要することになるんだってこと、政権の方々はわかっているのでしょうか?

前鳩山首相が温室効果ガス25パーセント削減を掲げたとき、多くの経済人が「日本はすでに省エネが行き渡っているので、1990年からの25%削減は負担が大きすぎる」と疑問を呈しました。それに対して識者や政府は、火力発電を減らして二酸化炭素を排出しない原子力発電によって生まれた電力に基づくオール電化社会にするので大丈夫だ、って大見得を切りました。今回、その前提は、あっけなく崩壊しました。

もしこのまま政府の発表通りの日本になるとすると、それは「火力発電も原子力発電も使わないオール電化社会ニッポン!」ということになります。

太陽光発電にしろ風力発電にしろ地熱発電にしろ、蓄電技術でのブレイクスルーが起きない限り、電力供給はそれこそ自然任せ、つまり雲任せ風任せマグマ任せ※ということになります。(※表現上省略してあります)
「自然エネルギー」という呼称も、大衆に誤解させようという意図が見えるので私は好きではありません。
「自然エネルギー」って「自然にやさしいエネルギー」だと誤解していませんか?
でも水力発電のダムや、風力発電の風車を見ればわかるように、「自然エネルギー」っていうのは「自然を破壊して消費するエネルギー」です。川や山の環境を壊して発電施設を造り、そこからエネルギーを取り出すんですから。太陽光パネルなんて、要は、自然の大地を金属やプラスチックで覆うってことですから、その下に暮らしていた生き物たちはたまったものではありません。
根本問題として、日本列島の環境下には、太陽光・風力・地熱発電プラントを設置できる場所がほとんどないんです。
これらのプラントの建設場所としての理想は、人の住んでいない広大な大地、それもあまり標高の高くないところ、なんですけど、北海道の一部をのぞいて日本にそんな場所ほとんどありません。

日本が目指すべき新エネルギーの姿は、太陽光・風力・地熱ではなくて、火力発電における新技術の方向でしょう。というか、そっちにしか道はありません。
ま、この辺のことは、また別の機会があればってことにして……





そもそも、扇風機を2台使ったら節電効果ゼロ(50+50=100)っていうこの数字がおかしくないですか?

今どきの節電タイプのエアコンは、それこそ神経質なくらいに省エネと効率に気を配って運転していますよね。対して扇風機は、一度スイッチを入れたらずっと同じように動いたまんま。それにそもそも扇風機は「冷却」してないじゃん。
もしエアコンと扇風機で消費電力の比較をするのなら、同じ条件で比べないとアンフェアじゃないですか?
そういう機能があるのかどうか知りませんけど、エアコンの方は送風のみにして、同じ時間駆動させたデータで比較してやっとどっちの方が消費電力がどうのこうのって話になると、私は思うんですけど。


それに、エアコンを使うななんてことになったら、当然風通しを良くしようと窓を開けたりするわけで、いろんな犯罪が増えるだろうななんてこともあるんですけど、個人的にもっと怖いのはこれですね。↓




叩くのは、それが何かを確かめてから。





こういう虫たちをご存じでしょうか?

(イカリ消毒さまのサイトより)


『アオバアリガタハネカクシ』
























『カミキリモドキ』






















なりは小さくとも、かなり強烈な破壊力を秘めている奴らです。

[被害症例報告]
ダメージレベル★★
ダメージレベル★★★!
ダメージレベル★★★★★!!!


[対処方法]
さわった直後でしたら、体液をよく洗い流すだけで大丈夫です。
炎症を起こした場合は、抗生物質とステロイド成分を配合している外用剤をぬります。
こすらないで、水で洗って、虫さされ薬を塗っておくってことです。

温暖化のせいなのか、今年は発生が早いという話も聞こえてきています。
これからの季節、何かもぞもぞと動く気配を感じても、反射的につぶしたりしないこと。これ、意外と大事なことですよ。マジで。



あしなが育英会 東日本大震災 津波遺児 単発寄付

2011年5月4日水曜日

19時より映画『マラドーナ』

BS-TBS
映画

シアターA「マラドーナ」
11/05/04(水)19:00~20:54


神の子と呼ばれた男は、一人の人間だった

Cast
ディエゴ・アルマンド・マラドーナ、エミール・クストリッツァ、マラドーナ・ファミリー、カストロ将軍、エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ、マヌ・チャオ 他

Staff
2008年 スペイン・仏

監督・脚本:エミール・クストリッツァ

番組内容
アルゼンチン国民の英雄、ナポリの救世主、稀代のエンターテナー、そして薬に溺れた堕ちた偶像・・・。20世紀スポーツ界もっともスキャンダラスなスーパースター。“神の子”ディエゴ・アルマンド・マラドーナ 49歳。名匠エミール・クストリッツァ監督がブエノス・アイレスからナポリ、ベオグラードへと“魂の反逆児”の真実を追った話題のドキュメンタリー作品。

あしなが育英会 遺児奨学金「あしながさん」 継続寄付

2011年3月18日金曜日

2人に1人がガンになる世の中での0.04%

適当なサイトがないかとちょっと検索しただけで、すぐ見つかった説明がこれ。↓



放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)

(1Sv シーベルト、=1,000mSv ミリシーベルト、=100万μSvマイクロシーベルト)

1.身体的影響
  被曝した人自身が受ける影響で更にa.急性影響、b.晩発影響に分けられます。急性影響は被曝後極短時間で現れる影響で、下の表に示したように被曝した線量で各種の症状が現れます。

a.放射線による急性の影響(全身照射)
線被曝線量(mSv:ミリシーベルト) 症状

250以下  ほとんど臨床的症状無し
500 白血球(リンパ球)一時減少
1000 吐気、嘔吐、全身倦怠リンパ球著しく減少
1500 50%の人に放射線宿酔
3000 5%の人が死亡(骨髄障害)
4000 30日間に50%の人が死亡
6000 14日間に90%の人が死亡(中枢神経障害)
7000 100%の人が死亡


b.晩発影響
  晩発影響は被曝後長時間を経て現れる症状で、がん、白血病、放射線白内障などが挙げられます。
  「国際放射線防護委員会(ICRP)1990年勧告」によると、1Sv(=1,000mSv=1,000,000μSv)の放射線被曝をしたときに生涯のあいだに生じる致死的なガンの発生確率は0.04%と報じています

2.遺伝的影響
 被曝した本人ではなく子孫へ伝わる影響のことです。広島や長崎の原爆被爆者に対して行ったこれまでの調査では、放射線によってヒトに遺伝的影響が増加したという報告はありません。しかしながら、国際放射線防護委員会がまとめた動物実験結果では 10mSvで1/10000の確率で遺伝的影響が現れると報告されています
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こういうのもあった。
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ほんの一瞬のうちに、1000ミリシーベルト(1シーベルト、もしくは100万マイクロシーベルト)を、全身に浴びても10人に1人が気分が悪くなって吐くかどうか、というのが、我が国の総理大臣や政府の広報官である官房長官の騒いでいる「健康への影響」の実態である(「全身照射」でないなら、浴びてない部分で修復されるので、ますます影響は小さくなる。いやむしろ影響はなくなると考えていい。長崎広島で至近距離被爆しても全身照射を受けていない人は、火傷などの外傷を乗りこえることさえできれば、意外なほどみなさんお元気です。でもって今回みたいな超微小微少な放射性物質が風に乗って飛んできて衣服について被曝したくらいでは、どうやったって全身照射は無理っつうか不可能っす)。

さらに「リンパ球の減少や白血球数の増減」にしても、こんなのは何も特別なことじゃなくて、日常生活の中で普通に繰り返されているごく当たり前の“事象”だ。

そもそもそれが本当に放射線の影響によるのかだって、相当にアヤシイ。なぜなら、ストレスや緊張といったものそれ自体が、リンパ球の大きな減少要因だからだ。睡眠不足もそうだし、急な運動だってそうだ。
「危ない危ない」と不安を煽られて、あわてて避難して、制限された食生活とトイレ、プライバシーのない環境、騒音、臭い、空調、そんな慣れない避難施設で、先の見えない中、普段と異なる緊張した生活を強いられれば、それだけでリンパ球はかなり少なくなる。
じゃあリンパ球が減少した結果、ではどんな健康リスクが生じるのかというと、いつもより風邪をひきやすくなるとか、肌が荒れるかな、といった「重大な健康被害」くらいなのだ。そんなものなのだ。


現在の菅枝野予測不安政権と、東京の大マスコミ様方は、国民を安心させる方向とは真逆のことしかしていない。
こんな連中のオモチャにされるよりは、自分でちょっとネットを検索してみれば、福島原発にからんでの不安はほぼ完全に解消させることができる。

寒風吹く中自分から裸踊りをしつつ、「このままだと、最悪の事態になる可能性がないとは言えない!」とわめいているアホに付き合って、こっちまで裸踊りするのもバカバカしいではないか。ましてやその最悪の事態が風邪をひくくらいのことだとしたら、いったい何を騒いでいるのか、という話なのだ、そもそも、が。




0.04パーセントの確率変化に、はたしてどれほどの意味があるというのだろう。
ましてそれは、「人間の生涯」という不安定で不確定の範囲での“発生”確率の話なのだ。

それぞれの人生に与えられた限られた時間の中で気にすべきことは、もっと他にあると私は確信している。
少なくとも、福島原発のニュースを見るためにテレビの前で時間を費やし、存在しないリスク予測によるストレス負荷を自らに与えるのは、あらゆる面で100パーセント無駄であると、私は断言したい。


おわり

【おまけ】
★原発80キロ圏に退避勧告 米大使館、自国民に
在日米大使館は17日付で、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故を受け、同原発の半径80キロ以内に住む米国民に対し、予防的措置として避難するよう勧告した。避難が難しい場合は、屋内への退避を要請した。
同大使館は声明で、天候や風向きなどさまざまな条件が放射能汚染の範囲に影響すると指摘。低レベルの放射性物質は80キロ以上離れた地域に及ぶ可能性もあるとした。
2011/03/17(共同通信)

こういう反応を見ると、ホント、アメリカってパニック体質というか、パニック耐性のない国なんだなあと思わずにはいられない。イラクの時といい、昨年のトヨタの時といい、同じことを繰り返してる。
埼玉県民の私としては、このニュースのBGMにはこれしかないと思うのだが、いかがだろうか。
ぱにぃっく♪ぱにぃっく♪ぱにぃっく♪みんながあ~わ~ててぇる~♪

2011年3月4日金曜日

頭を打った時の診断

朝日新聞の投書欄にこんなものが出ていた。
専門の教育も受け、長年多くの子供たちと接してきたベテランの保育士でさえ、知っているべき事を知らないと簡単にパニックに陥ってしまう好例だと思ったので、ここに紹介したい。


2011年 平成23年 3月2日 水曜日
朝日新聞 オピニオン・声 より
*************************************
救急車の要請 仕方ないことも
保育士 大阪府吹田市 38歳 女性(実際の紙面では実名)

11歳の息子と近所の公園に行った際、走り回る息子が転倒し、路面で側頭部を強打。
ひどく痛がったが、うっすらと血がにじむ程度の傷なので、しばらく様子を見ていた。

数時間後、頭痛がひどくなり息子は立ち上がれなくなった。
週末の夜間のため、かかりつけの病院では診てもらえない。
心当たりのある病院に連絡しても、脳神経外科を薦められる形で断られてしまう。
大阪府救急医療情報センターへ電話して三つの病院を教えて頂いたが、どこも受け入れてもらえなかった。
最初の電話から1時間が過ぎ、息子が「気が遠くなる」と訴えたため119番通報した。

救急車で30分かけて市外の脳神経外科のある救急病院へ。
ところが、診察室に入るなり担当医が開口一番「どうして救急車なんかで来たの」と質問。
CT検査の結果、脳に異常は無く痛み止めを処方された。

救急車をタクシー代わりに使う人が増えて社会問題になっている。
しかし、躊躇して手遅れになることへの恐怖心から119番通報し、救急車でなければたどり着けなかった病院で診てもらえたのもまた事実だ。
**************************************

大昔から都市伝説のように語り継がれる「昼間頭を打った時にはなんともなかったのに、夜になって苦痛を訴え、救急車で運ばれたが手遅れだった。死因は脳内出血だった」というような“お話”だ。

これは、具体的にいえば「急性硬膜外血腫」の事例で、決して珍しい症例ではないことも事実ではある。

※※
急性硬膜外血腫ってのは、原因は交通事故などの外傷で、頭蓋骨骨折やこぶなどからなることが多く、急性硬膜下血腫とも言われている。すぐに「これ」といった決定的な症状が出ないために対応が遅れることもままあって、救急の際には意識しておかなけりゃあならないものの一つだ。
急性硬膜外血腫ってのは要するに、頭蓋骨の内側で脳を格納している硬膜と、頭蓋骨の間に出血した血液が血腫となることで、一般には外傷を受けることで起こるとされている。急性硬膜外血腫の原因となるのは、やっぱり交通事故が最も多くて、次にスポーツって感じかな。
※※


なぜこの投書を取り上げたかというと、これと似たような状況は少年サッカーの現場でも頻繁に起こりうるからである。
ただし、上の※※に書いたように「頭蓋骨の内側で脳を格納している硬膜と、頭蓋骨の間に出血した血液が血腫」になるくらいの外力が必要になる。頭蓋骨というヘルメットの内側へ出血を起こさせるような衝撃というと、これはかなりのものとなる(可能性としては、極々弱い衝撃であっても“絶対無い”とは言えないが、それは「風邪で死亡する」よりは小さな確率でしか起きない)。

この投書ママのような無用な心配をしないで済むように、少年サッカーにたずさわるコーチや親御さんにはGCSという指標を頭に入れておいて欲しいと私は思うのだ。
この「GCS」というのは、開いて言うと「グラスゴー・コーマ・スケール(Glasgow Coma Scale)」という名前の指標のことで、頭部外傷の重症度を表す代表的尺度だ。テレビドラマなどでも救急の現場で医療関係者が「グラスゴー・スケール3!(超ピンチ!)」などと叫んでいるシーンを見たこともあるだろう。まさにそれだ。

GCSは開眼反応、言語反応、最良の運動反応で評価されて、その合計点の範囲は3~15点となる。
一般的には3~8点を重症、9~13点を中等症、14~15点を軽症と定義される。


グラスゴー・コーマ・スケール (Glasgow Coma Scale: GCS)

Ⅰ.開眼反応 (eye opening) E
自発的に (spontaneous) 4
呼びかけにより (to speech) 3
痛み刺激により (to pain) 2
全く開眼しない (nil) 1

Ⅱ.言語反応 (verbal response) V
見当識あり (orientated) 5
混乱した会話 (confused conversation) 4
不適当な言葉 (inappropriate word) 3
理解不能な音声 (incomprehensible sound) 2
全く音声なし (nil) 1

Ⅲ.最良の運動反応 (best motor response) M
命令に従う (obeys) 6
疼痛部位識別可能 (localizes) 5 ←「どこが痛い?」ってやつ
四肢を屈曲する:  
 非識別性逃避反応 (withdraws) 4
 異常屈曲 (abnormal flexion) 3
四肢(異常)伸展 (extends) 2
全く動かさない (nil) 1

GCSはE+V+Mの合計点をスコアと呼び、この3~15点となるスコア評価が低いほど重症と判断される。
この投書女史の息子さんのスコアは、E4V5M6のスコア15となったであろうと想像される。

硬膜外血腫で重要なのは、脳への損傷があるかないかだ。
脳への損傷がなければ、大事(おおごと)になるケースはそれほど多くはない(早期診断・早期治療が望ましいことは言うまでもない)。

【とにかくこれだけを頭に入れておけ!】
頭部打撲後に、頭痛、嘔吐が続く場合、意識障害が進行したり、運動麻痺がある場合→早期に脳神経外科施設を受診する(即119番)。


不運にも脳へ損傷を負ってしまった場合は、(当たり前だが)その程度によって予後(経過)が決定される。しかし受傷後早期に脳神経外科または救急センターへ搬送することによって、低酸素症、低血圧症などによる二次的損傷を最小限に抑えることができ、予後が悪化する可能性を小さくすることができる(かもしれない)ので、スコアが段々低下していくようであれば(あるいは、良くなってこなければ)、迷わずに救急車を呼んで欲しい。でもスコアがそんなに悪くなければ(意識があって、呼吸もあって、目立った出血もない)、経過を観察していることこそがもっとも適切な対応であって、119番するのはその後良くない変化が生じてからでも「手遅れ」になることはないだろうと私は思うのであるがいかがだろうか。



以上です。

2011年2月4日金曜日

ためしてガッテンに疑問符

NHK ためしてガッテン 2011年2月2日放送
『がん発見!最先端SP』

番組をご覧にならなかった方へその内容を説明すると、要するに、これまで見つからなかったような極小のがんも見つけることができますよ。さらにがんになるならないも遺伝診断でわかりますよ。というものだった。
私は変に長生きして、それこそガンやボケで苦しむよりは、心筋梗塞でぱったり逝こうと決めているので、最新のがん診断なんてのは正直どうでもいい情報なのだが、ちょっと論理的にそれはどうなのよ、と思わない点がなきにしもあらずだったので、ちょっとそれを考えてみたい。

まず、遺伝診断とかいうがん予測方法について。
これは、遺伝的に癌にならないタイプの人は、どうやっても癌にはならないということなのだろうか?
もしそうなら、それならそれで話はわかりやすい。
これまでいろいろ言われてきた、タバコだの酒だの焦げた肉だの放射線だのってのとは関係なく、遺伝のレベルで既に癌になるならないは決まっているのだってことになるんで、これはこれで非常にすっきりする。
でも司会者や解説ゲストの話ぶりだと、そういうことでもないみたいなように感じられた。
「癌になるタイプの人は、専門の医師に相談してください」みたいなことを言っていた。
ってことは、癌になるタイプの人も、癌になることを防げるというのだろうか? そんな方法あるのか? そんなのがあるなら、それこそ大ニュースだと思うのだが。
また逆に、癌にならないタイプの人にとって発ガン物質ってのはどういう位置づけになるのだろう?
そもそも遺伝で決まるなら、発ガン物質も何も関係ないと思うのだが……遺伝ってのはそういうものだし。
遺伝的に癌になるタイプであっても、また癌にならないタイプであっても、実際に癌になるかならないかは、その時になってみないとわかりません程度の結果しか得られないのなら、こういう「遺伝診断」は無用な不安と差別(結婚、就職、保険など)を生むだけだと思うので、私は(研究目的以外では)大反対であります。

またもう一つのテーマだった、極小の癌も見つけられる新技術って方も、クエスチョンマークがいくつもつく内容だった。
これはつまり、今現在行われているがん検診ってのは、実は効果がないんだよってことを言いたかったのだろうか?
番組では1ミリサイズでも発見できるって胸を張ってたけど、この方向の技術開発が進んでいけば、いずれは0・5ミリサイズとか、それ以下のサイズも発見できるってことになる。じゃあそうなったとき、今回の1ミリサイズでも発見可能な検査って、いったい何だったのってことになるじゃんか。
「わーそんなに小さな(1ミリとか、痰(たん)に混じっている剥離細胞レベルとか)がんも見つけられるんですか!」って歓声を上げたことの裏返しは、その最新技術よりは大きなサイズ──5ミリなのか1センチなのか2センチなのか知らないけど──までの癌しか発見できない今現在のがん検診には意味がないってことになるのに、それでいいのかNHK。漁網の目が粗いとか、空港で検査官がゲート三つおきにしか立っていないとか、つまりそういうことだよね、NHKさん。

っつうか、そもそも本当にそんなに極小サイズのポッチン(ポリープ、できもの)が、生命にかかわるような癌に成長するのかよって思うのだがどうなのだろう?

癌が、小さければ小さいほど治療できるとかっていう性質を持っている病気だっていうのなら、まあ可能な限り小さいサイズの癌を発見できるような技術を開発する理由もわかるけど、癌ってそういうものじゃないんじゃないの? 遺伝子レベルでの変異によって癌が生じるって理解してたけど、違うのか? 遺伝子レベルでの変異なんて、それこそ絶え間なくしょっちゅう起きているんだから、24時間毎日この遺伝診断をしてないと、結局いつか「発見漏れ」が出てくるよ。それともそういう問題じゃないのかなあ。

決定的な治療法がないのに、早期発見の方ばかりが進んでしまうと、それは結局、予備軍ばかり生産することになる。
極小サイズも発見できるってことは、素人ながら想像するにおそらく、発生した時点からの経過時間も短いということになるのではないだろうか。これは言いかえれば、例えばこれまでのがん検診が1年1回だとしたら、それでは間隔が開きすぎるということになる。いや、むしろもしこれまで通りの1年1回でいいのなら、この極小サイズ検診は必要ないことにもなりかねない。

今回の番組で紹介されていたような方向性の「健康観」というのは、どうも世の中を不健康にするように思えて仕方がない。
検診をする医療関係者以外は、誰も幸せにならないと私は確信……まではいかないけど、そんな気がするのだ。

遺伝レベルで、それこそ癌みたいに生死にかかわる病を判定するほど、遺伝子研究は進んでいない。
また、細胞分裂の異常なんてのは日常茶飯に生じているのに、それを、生活に何の不都合も生じていない段階で、自ら積極的に、また貴重な時間と資金を費やして、発見するための検診を受けることのどこらあたりに意味があるのだろう。
何もなくても、それは単に、その時受けた、その検査で、その瞬間だけは、それらしきものは発見できませんでしたよっていうだけの話でしかないのではないだろうか。だって、検査が終わったその直後には、また新しく細胞は分裂してるんだから。
「延々流れる荒川の水の太郎右衛門橋真下の部分を、ある一瞬だけ透視撮影して、それを詳細に分析できる技術を開発しました。2月4日の午後11時には、1ミリサイズのゴミも発見できませんでした。ですから荒川にゴミは一つもありません!」
そう言われて、
「ああよかった。これで荒川はもうゴミで汚れることはないわね」
とかって安心できますかってーの、とかって俺は思ってしまう。

でもきっと、俺は根本的なところで癌への認識を誤っているのだろうと思う。
そうじゃないと、NHKの『ためしてガッテン』が、あんなに大々的に紹介することを理解できないから。

にしてもやっぱり、癌が遺伝子レベルでの疾患だとしたら、1センチであっても1ミリであってもそれ以下であったとしても、大差ないと思うのだが、違うのかなあ。
それに、遺伝子の変異で発生する疾病なのに、遺伝子診断ができるってのもよくわからん。
「あなたは癌にならないタイプだったんですけど、突然変異でガンができてしまったんですね。こういうこともあるんです。可能性はゼロではないので」とかってのがアリだったりしたら、ホント、まったく意味ないじゃん。

まだ癌じゃない人に「あなたは将来癌になりますよ」とか「実はあなたはもう癌なんですよ」とか通知する方向じゃなくて、今現在既に癌となってしまった人を治療する方向とか、不安を軽減する方向の方の技術革新が進んで欲しいなあ、と私は思うんだけど、世の中の大勢が要求しているのは、やはり「発見」の方の進歩なのだろうなあ。
でもどうしても、「それ違うんじゃね?」っていう疑念がどうしても消えないんだよなあ。

そんなに早く発見したいのかなあ、みんな。
あるいは死因を癌以外にしたいとか……。
俺にはまったくそんな願望ないんだけど。
そのうち一億総癌患者&予備軍っていう時代も、もう少しだな。
そうなる前に、俺はさっさと人生を“あがる”ことに決めてるんで、どーでもいいけど。


END

追伸
今も発展し、これからも発展を続けるであろう、インド、中国、ブラジルはむろんのこと、世界中のほとんどの国や地域では、癌検診なんてやってないんじゃないかね。ヨーロッパでも、フランス人やスペイン人が、癌検診の列に並んでいる姿を想像できないのだが、実際どうなんだろ。
なのにもし死因に占める癌の割合が、世界で日本が一番高かったりしたら、それこそかなりのブラックジョークだよね。で、癌の次が自殺だったりしたら、さすがにもう笑えない──。

2011年1月10日月曜日

不摂生が招いた凋落

サッカー=ロナウジーニョ、不摂生が招いた早過ぎる凋落


[ミラノ 6日 ロイター] 

かつて時代を代表する偉大なサッカー選手の一人だったロナウジーニョが、母国ブラジルに戻ることとなった。華麗なステップやオーバーヘッドキックという代名詞が、いつしか夜遊びや太り過ぎに取って代わった末の退団劇だった。

ミランとの契約をあと6カ月あまり残しながらクラブを去るロナウジーニョは、故郷のグレミオ(ブラジル)など複数のクラブと接触中と報じられている。だがそうしたクラブは普通なら盛りを過ぎた選手がキャリアの最後にプレーするところであり、30歳という年齢で選ぶ場所ではない。

ロナウジーニョはブラジル代表の一員として2002年ワールドカップ(W杯)を制覇。その準々決勝のイングランド戦で決めたフリーキックは伝説となり、当時在籍していたパリ・サンジェルマン(フランス)からバルセロナ(スペイン)に移る前には、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)からも熱心な勧誘を受けた。

ポニーテールと笑顔、そして優れたボールコントロール力は世界的な人気を博し、2004年から2年連続でFIFA選出の世界年間最優秀選手賞に輝いたリロナウジーニョ。2006年にはバルセロナで欧州チャンピオンズリーグを制覇し、2008年に1900万ユーロ(約20億4000万円)という巨額の移籍金でACミラン(イタリア)に移籍した。

ミラン移籍1年目のシーズンには国内リーグのライバル、インテルとのダービーマッチで決勝ゴールを決めたロナウジーニョだが、当時の指揮官カルロ・アンチェロッティ氏(現チェルシー監督)は、同選手のプレーには当時から落ち目の兆候が出ていたと証言している

ブラジル代表の先輩FWロナウドがそうであったように、ロナウジーニョは移籍前のバルセロナで見せていた輝きを、ミランのファンには3シーズンの在籍中、ほんのわずかしか見せられなかった。

練習に専念せず、早い時間帯から盛り場に姿を現す場面も数多く目撃されていたロナウジーニョには、クラブも愛想を尽かした。今季から指揮官に就任したマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、シーズン前半のほとんどの試合で同選手を先発から外した。

アッレグリ監督は「ロナウジーニョほどの逸材を失うのは誰にとっても残念なことだが、母国へ帰るという人生の決断をしたのは本人だ」と、突き放すように語っている。

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実際のところはどうなのだろう?
「不摂生」のせいにしたいのは、ロナウジーニョ本人なのではないだろうか。


『認知的不協和』

手が届かない高い木の枝にブドウを見つけたキツネが「どうせあのブドウは酸っぱくてまずい」と、ブドウをあきらめて立ち去ってしまうイソップ物語に見られるような、感情の合理化のこと。
この童話は、ブドウをあきらめたという自分の過去の行動を正当化するために、「ブドウはまずい」と好みが変化することを示している。
このような現象は「認知的不協和」という概念で説明されてきた。
自分の過去の行動と自分の好みが一貫していない場合に、「認知的不協和」という不快な感情状態が引き起こされ、それを低減するために自分の好みを変化させると考えられている。つまり、「好きだから買う」や「嫌いだから買わない」ではなく、「買ったから好き」や「買わなかったから嫌い」というように、心の方が実態に合わせて、無意識のうちに変化するようなことをいう。
ことわざの「あばたもえくぼ」や「住めば都」も、この類(たぐい)かもしれない。

ロナウジーニョは、自分のプレーのイメージと実態とに差を感じ、それを不快に思っていた。そしてその不快さから逃れるため、「不摂生」という「理由付け」を必要としたのかも知れない。

認知的不協和が起きていることに、本人が気づくことはない。
何年も経ち、若かりし日を思い返したとき「あのときにああしていればよかった」とか「あの頃にもっとがんばっていればよかった」などと思うのである。

思春期を迎えた子供たちを指導、導く立場にある大人は、その子の中でどのような認知的不協和が生じているのかを読み取ることで、効果的に成果を得させるヒントを見いだせるに違いない。

世間で、名教師だとか、名カウンセラーと呼ばれている人たちも、必ずこの認知的不協和を意識して、対象と接しているはずだ。

こうした海外ニュースからでもちょっと視点を変えれば学ぶべき点は多々あるものなのだ。


おわり

2010年12月9日木曜日

エネルギータンクはひとつきり。心も体も、同じタンクを使ってる。

2010年 平成22年 12月2日(木)
朝日新聞×モーニング コラボ企画
40歳の教科書2 自分の人生を見つめ直す

メンタルレスキューインストラクター
陸上自衛隊コンバットストレスコントロール教官
下園壮太(しもぞの そうた)
1959年生まれ。『今度こそ、「うつ」から抜け出す本』大和出版。他。

若いころの自分を捨て「大人」のうつ対策を

「うつって、結局なんですか?」
これは、私がよく受ける質問です。
ぼんやりしたイメージはあるけれど、具体的な原因や症状はよくわからない。
きっとみなさんも同じ思いではないでしょうか。

結論から述べましょう。
うつとは「人が疲労しきった状態」のことである。
近年急増しているうつについて、私の答えはこのひと言に尽きます。
心が弱いとか、根性が足りないとか、そんなことはまったく関係ありません。

じゃあ「疲労しきった状態」とは、具体的にどんな状態なのか。
これは生きるためのエネルギーが空っぽになった状態だと思ってください。
休むことなく走り続けていたら、いつしかエネルギーが枯渇してしまいます。
このとき、心と体が緊急モードに切り替わり、悲しみや不安、怒りなどさまざまな感情を同時多発的に発動させる。
それがうつです。
悲しくもないのに涙が出たり、疲れているのに不安でそわそわしたり、わずかなことで激高したりと、自分の感情をコントロールできなくなる。
当然、エネルギー不足なので意欲もわきません。

そして疲労を考えるとき、大切なのは「エネルギーのタンクはひとつしかない」という認識です。
つまり、心も体も同じタンクからエネルギーを使っている。

一般に、うつとは精神が消耗して起こるものだと思われがちですが、肉体的な消耗も大きく関係しているのです。
これは40代のうつを考える上で、非常に大きなポイントとなってきます。

◆うつは「心の風邪」でなく 「心の骨折」だと考える

40代といえば仕事も増え、責任も増し、なにかとストレスの多くなる年代です。
しかも晩婚化が進んだ現在、子育てがもっとも大変な時期もここに重なる。
にもかかわらず、体力は確実に落ちてくる。
求められる仕事の量と体力とが、明らかに不釣り合いなのです。
近年、30代から40代にかけてのうつが急増していますが、私はこれを「35歳クライシス」と呼んでいます。
うつの原因究明と治療は、心と体の両面から考えていかなければなりません。

困難にぶつかったとき「我慢するんだ」「人に頼っちゃダメだ」「なんでも完璧にやらなきゃ」と頑張っていけるのは、体力にあふれた10代や20代までの話です。

もう少し大人になったら、我慢をせずに人の助けを借りて、完璧を目指さず、行き詰まったら別の道を探すこと。
これは逃げでも妥協でもありません。

人生をうまく乗り切る力こそ、大人たちに求められる「強さ」なのです。
特に、これまで気合いや根性を大事にしてきた「心の強い人」は、意識的な切り替えが必要になります。

また、うつ状態のことを「心の風邪」と呼ぶことがありますが、これは誤解を招きかねない表現でしょう。
うつは風邪ほどたやすく治るものではありません。
私はうつ状態とは「心の骨折」だと考えています。
骨折した野球選手が退院後に1シーズンかけてリハビリするように、1年単位での復調を目標にする。
焦る気持ち、休むことへの罪悪感もあるでしょう。
でも、骨がくっつかないままグラウンドへ出ても、また骨折してしまいますよね。
「大人の心」を鍛えるいい機会だと思って、時間をかけたリハビリに取り組みましょう。

(談)
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このコラムでは、2つ「なるほど」と思った箇所がありました。
ひとつは「エネルギータンク」の箇所、もうひとつは「求められる『強さ』=うまく乗り切る力」という箇所です。

前者は、練習や試合、大会へのモチベーションの持って行き方、調子の波の作り方を考えるとき、とても参考になるでしょう。
後者は、まさしくサッカーのゲームにおける、判断の基本そのものです。
「我慢をせずに人の助けを借りて、完璧を目指さず、行き詰まったら別の道を探すこと。これは逃げでも妥協でもありません。」
子供たちがこの意識を持ってゲームにのぞむことができるようになれば、その選手のスキルアップの速度は格段に上昇するでしょう。
子供にもよくわかる表現へ書き直して、子供たちひとりひとりにプレゼントしてあげて欲しいと思うくらい、的確に、ポイントをまとめた文章だと思います。

いまのバルサのサッカーなんて、本当にこのままです。

こういうコラムと出会うと、サッカーの知識を得たいからと言って、サッカーの本ばかり読んでいるのは、かえって遠回りなのかもしれないなあって思います。
サッカーの本やコラムを読んでいるだけでは、おそらくこの2つの表現を知ることはなかったでしょうから。

子供たちにも、サッカーとDSばっかやってるんじゃなくて、いろんな本を読め。特に昔の児童小説を読め。と薦めたいなあ。


以上

2010年12月8日水曜日

まずは転ばせてから

2010年 平成22年 12月2日(木)
朝日新聞×モーニング コラボ企画
40歳の教科書2 自分の人生を見つめ直す

NPO法人 自殺対策支援センター「ライフリンク」代表 
清水康之(しみず やすゆき)
1972年生まれ。2004年「ライフリンク」設立。


ひとごとと決め込まずに「もしや」の気持ちを


現在、日本の自殺者は12年連続で3万人を超えています(※)。
これは、毎日100人近い方々が自ら命を絶っている計算です。
しかも、未遂者はその10倍はいるとされている。
想像してください。
この国のどこかで、今日も1000人もの方々が自殺を図っているのだと。
我々はそんな社会に生きているのです。

我々ライフリンクでは、自殺者のご遺族への支援活動も行っているのですが、みなさん口をそろえて使う言葉が「まさか」です。
まさか自分の家族が、まさかお父さんが、まさかあの人が自殺するとは思わなかった、と。

私が数字を強調する理由はここにあります。
現実として年間3万人以上が自殺でなくなっている。
しかも、20代と30代の死因第1位は、事故でも病気でもなく自殺です(※)。
この現実をしっかり受けとめて、自殺に対する「まさか」を「もしかしたら」に変えてほしいのです。

また、40歳という流れでいえば、自殺者全体の4割が40~60歳の男性、つまり父親世代です(※)。
この世代の男性は、どうしても「悩みの吐露=弱さの表れ」と考えてしまい、周囲に悩みを打ち明けることが苦手です。

このとき大切なのは、近くにいる人が先に悩みを打ち明けること。
その人との関係のなかに「弱音を吐いていいんだ」「何でも相談していいんだ」という空気をつくることです。
そうすれば、相手も悩みを打ち明けやすくなるでしょう。

私はアメリカで4年間生活しましたが、彼らは道ばたで子どもが転びそうになっても、そのまま転ばせます。
そして立ち上がるときに、手を差し伸べる。
一方、日本では転ぶ前から手を差し伸べてしまいがち。
いちばん大事な「立ち上がり方」を教えないわけです。
いざ転んでしまったとき、対処法がわからないのも当然でしょう。
もっと失敗に寛容な、「立ち上がる力」をサポートする社会になるべきだと思います。

◆悩みはひとつじゃない 複合的な悩みへの対策を

自殺というと、悩みを誰にも相談できないまま死に至る、というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には自殺者の72%が自殺を図る前に、何らかの専門機関に相談しています。
にもかかわらず、自殺を止められない。
我々は500人以上の自殺者について綿密な調査を行い、専門家の協力を得ながら、自殺に至るまでのプロセスを分析していきました。

その結果、人は平均して四つの要因が重なって自殺に追い込まれていることがわかりました。
たとえば「失業+生活苦+多重債務+うつ病」というように、決してひとつの理由で自殺するわけじゃない。

こうなると、仮にひとつの問題が解決しても、あとの三つは残ったままで、その人を自殺の危機から完全に救うことはできません。
日本には、失業や借金、うつ病などの相談を受けつける専門機関はたくさんあるのですが、それぞれがバラバラで、うまく連携できていないことに問題があります。

そこで我々は「ライフリンクDB(http://lifelink-db.org/)」という総合検索サイトを作成しました。
さまざまな悩みについて、どこで相談を受けつけているか、所在地や条件ごとに検索・表示してくれるサイトです。
携帯電話からもアクセスできるので、ぜひ活用してください。  (談)

※出典 平成22年版自殺対策白書

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太字にしたところは、少年サッカーでの育成にも応用できる考えかただと思うんだよね。
いい教師とは、正解を教えるんじゃなく、いい質問のできる教師のこと、だというのが欧米の考え方。
日本の指導者でも常識になって欲しいと思ってます。

以上

2010年12月7日火曜日

ハートは熱く、頭は冷静に

2010年 平成22年 12月2日(木)
朝日新聞×モーニング コラボ企画
40歳の教科書2 自分の人生を見つめ直す

信州大学准教授 菊池聡(きくちさとし) 1963年生まれ
著書『超常現象をなぜ信じるのか』講談社、『「自分だまし」の心理学』祥伝社、他。
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心の危機を乗り越える「自分だまし」の技術を


一般に、うつ傾向を持つ人は物事をネガティブにゆがめて解釈する、とされています。
なんでも悪いほうに考え、無力感に襲われ、ときには破滅的なほうへと進んでいく。
たしかに、うつにはそうした傾向が強く見られます。

しかし最近、専門家の間で「うつの人は物事を誤って解釈をしているのではなく、むしろ誰よりも正しく認識しているのではないか?」という議論が出てきました。
そして「精神的に健康とされる人こそ、じつは物事を無意識のうちにゆがめて解釈しているのだ」と。
この認識のゆがみのことを、心理学では「ポジティブ・イリュージョン」と呼びます。

たとえば人は、自分のことを平均以上の人間だと考える傾向があります
「あなたの優しさは平均より上ですか? 下ですか?」と聞くと、7割以上の人が平均以上だと答える。
現実的にはありえない数字ですが、みんな自分を平均以上だと思っているのです。

あるいはサッカーの試合後、選手たちに「今日の勝利に、あなたは何%くらい貢献したと思いますか?」と聞く。
本来なら、選手全員の合計が100%になるべき質問ですね。

ところが、全員の答えを合計すると、簡単に200%くらいになってしまいます。
みんなそれだけ自分の貢献度を多めに見積もっているのです。

よくいえば前向きで、悪くいうならうぬぼれ屋。
なんでも都合のいいように解釈し、現実をポジティブな方向にゆがめて認識する。
それがポジティブ・イリュージョンという心の働きなのです。

◆現実がつらいからこそ 前向きにゆがめて認識する

では、人はなぜポジティブ・イリュージョンを使うのでしょうか。
これは「心の免疫システム」という言葉で説明可能です。

我々の生きる現実世界は、あまりにもストレスが多く、そのまま受けとめるにはきつすぎる。
そこで、ポジティブ・イリュージョンというフィルターをかけることによって、嫌なノイズをふるい落とし、つらい現実を受けとめやすいものに再構築する。
自分は悪くない、たまたま失敗しただけだと、ポジティブな「自分だまし」をくり返しながら生きている。

そして、この「自分だまし」ができなくなった究極の姿が、うつなのかもしれません。

特に、人は40歳くらいになると、ポジティブ・イリュージョンの力が弱まってしまうようです。
必要以上に現実的になり、「自分だまし」ができなくなる。

このとき大切なのは「ハートは熱く、頭は冷静に」という原則です。
手品などは好例でしょう。

ハートが熱いだけの人は、手品を見て「超能力だ!」と勘違いしてしまいます。
一方、冷静な頭しかなければ「あんなものインチキだ」で終わり、エンターテイメントを楽しめません。

つまり、手品を楽しむ我々は、冷静な頭を持ちつつ、熱いハートで「自分だまし」を行うという、かなり高度な芸当をこなしているのです。
だったら、たとえば「占いに科学的根拠はない」とわかった上で、つらいときには占いで気分を高める、という選択肢もありますよね。こうやって、日常に上手な「自分だまし」を取り入れていくことが大切なのだと思います。 (談)
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「ハートは熱く、頭は冷静に」と「ポジティブ・イリュージョン」という姿勢は、サッカー選手、特にストライカーにはとても必要な資質だと思います。絶対必要条件だと言ってもいいくらいです。

こういう資質は生まれ持っての部分も大きいとは思いますし、家庭環境の影響も大でしょう。
でも、コーチが「俺は怒鳴ることもあるけど、それをそのまま鵜呑みにするなよ。俺が言っている言葉じゃなくて、俺が何を言いたいのかを読み取れ。そして、納得できるとこだけ覚えといて、納得できないとこはさらっと流せばいい」くらいのことは、高学年になったら話してもいいかもしれません。

遠くから見ていて、強豪弱小問わず、打たれ弱い子が多いような気がしたものですから、そんなことを思いました。

以上

2010年11月26日金曜日

捻挫(ねんざ)の最新治療法

関節は複数の骨が決まった方向・角度で動くように出来ていて、その骨同士がくっついているのを支えている働きをしているのが靭帯(じんたい)というベルト状の繊維組織である。
捻挫(ねんざ)とは、関節が正常範囲以上に動かされたとき、または本来の動きの方向とは異なる方向へ強い力で動かされ、支えている靭帯が部分的または不完全あるいは完全に切れてしまった状態を言う。

実は、従来の、

・サッカー選手にとって、捻挫はケガに入らない。
・温湿布(サロメチールを含む)して、よくマッサージして、血行をよくすれば治りが早い。
・テーピングすれば靱帯の代わりになるので、すぐいつも通りにプレーしても良い。
・腫れが引いたら、関節が固まらないように、動かすべきだ。

といった類(たぐい)の治療法は完全な間違いなのである。

「そんなことは常識だろうが」という指導者、保護者、当事者の方がほとんどであろうとは思うが、念のため、ここへ正しい処置について記しておく。

【正しい治療法】
捻挫をした直後の48時間は、RICEという応急処置を施(ほどこ)さなければならない。

R(レスト)     =安静
I(アイシング)   =冷却
C(コンプレッション)=圧迫・固定
E(エレベーション) =挙上(心臓の高さよりも上に)

「神棚に供えたご飯が冷めてカチカチになった」というイメージで覚える。
神棚=安静、供える=挙上、ご飯=RICE、冷めて=冷却、カチカチ=圧迫・固定。

怪我をした直後は、内出血、炎症があり鋭い痛みや腫れが出る。
この炎症を抑えるために、最低48時間はこのRICEを行う。
この処置により、怪我の治癒期間が“格段に”早くなる。

【具体的な処置】
足首の捻挫の場合、足首を内側にひねる場合が多い。
このケースでは、外くるぶしの前か下を痛めたことになるので、ここを冷やす。

外側にひねった場合は内くるぶしの真下を傷めることが多いので、この部分を冷やす。

一回30分程度。
これが終わったらいったん止め、1~2時間の間隔をあけてまた冷やす。
間隔時間はケガの程度によって違ってくるが、それほど神経質にならなくても良い。

腫れている、熱を持っている状態というのは、細胞が破壊されているという異常事態に対して、体が懸命に対処している状態だととらえて欲しい。そして冷やす(内部の熱を外部に排出させる)ことには、それをサポートするという意味がある。つまり逆に考えれば、冷やさないでいるということは、自分の体の細胞が破壊されていることを自分が手助けしていることになるのだ。アンパンマンが、「腹減った」といって自分を食べているようなもの(違うかな?)だ。

冷やしたら、足首を直角にした状態で固定。
柔らかいサポーターよりも包帯などでキッチリ絞めたほうがよい。
ケガをしたら、温めてはいけない。
同じ理由から当然入浴は避ける。患部を揉んで(マッサージして)もいけない。
この応急処置をすることで、痛みは格段に早く引く。

【要注意!】
二三日して痛みが引いたことで「もう治った」と勘違いしてはいけない。
この段階では、間違ってもまだ固定をはずしてはいけない。
ここからの治療こそが、後遺症、つまり捻挫を“クセ”にしてしまうかどうかの分かれ目なのだから。

上でも書いたように、各間接には、関節を支えている靭帯という繊維性の「バンド、帯(おび)」のような組織がある。
そして繰り返しになるが、関節に力がかかり、この靭帯が切れてしまうのが捻挫だ。
この靱帯は、動かない状態で固定していても、再生するのにはおよそ2週間の時間がかかる。
動かないように固定しておいて2週間だ。
もし固定を解いてしまったら、この時間はさらに必要となる。

骨の成長について書いたときにも触れたが、細胞が増殖する(代謝が活性化する)のは、体が休息しているとき、つまり静かに安静にして、体温がやや低くなっている状態の時だ。
動かして体温や筋肉の温度が上がってしまうと、細胞のモードは成長ではなく活動の方に入ってしまい、エネルギーもそらに回ってしまう。

また、別の悪影響もある。
痛みが引いたからといって数日で固定をはずしてしまうと、ようやく少しくっついた靱帯が再びはがれてしまうことになる。

完全に固着すれば、強度を増すモードに変わるはずだった細胞の成長が、「まだ届かない。まだ届かない」と、ダラダラと伸びるモードのまま成長を続けてしまうことになる。

これでは靱帯の長さが、必要以上になってしまう。

伸びてしまった靱帯は、自然には再び短くなることはできない。
靴ひもがゆるゆるだとすぐ靴が脱げてしまうように、本来の長さよりも伸びてしまった靱帯は、関節の可動域を「悪い意味で」大きくしてしまう。
関節を囲んでいる全方向の靱帯がバランス良く長くなったのなら良いのだが、一方向の靱帯だけが長くなってしまうと、関節をささえる力のバランスが崩れ、捻挫を再発しやすくなる。これが「捻挫がクセになった」という状態だ。
ちなみにこうなってしまったら、ちゃんと治すには外科的な処置しかない。
つまり、ゆるゆるに伸びた靱帯を短くする手術をするということだ。

こんな大事(おおごと)にしないためにも、面倒だと思わず、捻挫をしたら関節の固定を続けるべきだと私は確信している。
捻挫をしたら RICE。
神棚にお供えしたライスが冷えてカチカチになった様子をイメージして、その通りに処置してあげて欲しい。


宜しくお願いします。




おわり




!重要補足!

まず大丈夫だろうとは思いますが、万が一誤解されていると嫌なので、一応補足します。
上記の内容は「サッカーを楽しむため」ということを大前提にした上で紹介しています。
捻挫をしたら、患部をギブスで固めて天井から吊してベッドに2週間寝ていろ、なんてことは言っていないつもりです。サッカーができなくては、治療をする意味がないですから。

サッカーをしながら、後遺症もなく可能な限り最短時間で治療する方法を書いたつもりです。
まとめれば、痛みと腫れが引いたからといって、テーピングもアイシングもしないでサッカーをしてはダメですよ、という事です。
ピッチングを終えたプロ野球の投手が、肩を大きいアイスバッグごとテーピングでグルグル巻きにして、がっちり固定している姿をテレビで見たことはありませんか? あれも同じ理屈で、要は、練習後に故障している関節部を冷やして固定するのはスポーツ医学の基本ですよ、という事なんです。

サッカーの場合は、間接に外部からの予期しない力が加わる可能性の高い競技ですから、固定はプレーの後だけではなくて、プレー中もするようにします。
また、片足首を固定された状態で、どういうプレーや動き、体の向きなどにしたらパフォーマンスが落ちないのかを考え、工夫することも、サッカーを楽しむレベルを向上させるいい訓練になります。
ピッチ状態が悪い、あるいは体格的に差がある、等の条件があるゲームと同じように、限定された状況でどうやって勝つか、不利を有利に変えるか、を考えるのがサッカーの楽しさの最重要要素なのですから。

結論

捻挫は、サッカーをしながら治しましょう。
捻挫しながらするサッカーも、また楽しいものです。


ホントのおわり

2010年11月12日金曜日

あいつまでやって来た。─黄砂飛来─

広い範囲で黄砂観測=東京、秋は初―気象庁
時事通信 11月12日(金)19時54分配信

 気象庁は12日、西日本から東京、福島、山形までの広い範囲で黄砂を観測したと発表した。黄砂は春先に多く、秋に東京で観測されるのは1967年の統計開始以来初めて
 黄砂は東アジアの砂漠など乾燥地域から、強風で舞い上がった黄砂粒子が上空の風で運ばれて降下する現象。風などの条件から日本では毎年春に観測されるが、ここ10年では2002年、05年、09年の秋にも西日本を中心に観測された。
 同庁によると、飛来した黄砂で12日は長崎、熊本、福岡、下関、松江で視程が4キロまで低下。東京などは10キロ以上だった。13日にかけて続くとし、同庁は交通障害などへの注意を呼び掛けている。 

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海外移住と黄砂汚染の地図

春の黄砂が有名ですが、近年、中国の沙漠(砂漠)化の進行により、秋にも大規模な黄砂が観測されるようになりました。
[ 大規模な黄砂の分布予測図(2007年11月2日) ]
※台湾からロシアに至る、長さ 約3千数百kmにも及ぶ大規模な黄砂です。



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どうすりゃいいんだ。
風上に、環境対策一切なしの、たれ流し産廃焼却施設があるようなもんだぞ。
安い安いって中国の工場で作らせていると、日本人全員窒息しちまうぞ。
わかってんのか、俺(ユニクロの下着大好き)。





テクマクマヤコン、テクマクマヤコン、もうどうにでもなあれ。

おわり

2010年11月11日木曜日

あいつがやって来た。

昨日あたりから、やたら水っ鼻とくしゃみが出るようになった。
確かイネ科とかの花粉は飛んでるとかいう話があったが、もうとっくに稲刈りも終わり、道端の草も枯れきってしまっているのに花粉もないだろうと思っていたら、恐ろしい話が……。

スギが、──あのスギが、もう来ているらしい。



今秋は花粉が大量飛散! 猛暑明けの“秋花粉症”に注意

2010年10月30日 東京ウォーカー

アレルギーの季節というと、暖かくなり始めて花粉が大量に舞う「春」を思い浮かべる人が多いと思うが、実は春と同じくらい“アレルギーに要注意”なのが「秋」! 特に猛暑の年は、秋にアレルゲンが大量発生するという。最近「くしゃみの回数が増えたかも?」という人は“秋花粉症”の疑いアリなのだ。

今や3人に1人が何かしらのアレルギーに悩んでいる、といわれる時代。日本ではアレルギー疾患に悩む患者が全体の約36%と推定され、国民の生活に及ぼす影響は多大だ。(※厚生労働省調べ)

こうしてアレルギー人口が増加する中、この季節ならでは、ということで気をつけたいのが“秋花粉症”。「猛暑の年の翌年にはスギ花粉が多く飛ぶ」といった話はよく聞かれるが、

実は猛暑の年は、スギ花粉が急激に成長するので、秋の段階ですでに花粉が大量飛散しているのだという。

その証拠に、猛暑だった2004年の秋には、前年の同時期に比べおよそ40倍のスギ花粉が飛散。多くの人がアレルギー症状に悩んでいたのだ。ちなみに今年は、30年に1度の異常気象で猛暑が続いたため、秋の花粉飛散は例年より増加する見込み。スギの他に、ヨモギやイネなどの秋花粉も飛んでいるので、アレルギー対策は一段と必要になるだろう。




円高なんかより、スギをなんとかしろスギを。
花粉症を解決できれば、世界平和が訪れるって、地球温暖化も、中国の人権問題も、北方領土も竹島も、イスラムテロも、アフリカのAIDSも、全部解決するからさ、マジで。

だからスギを何とかしてください。
これは決して私のエゴじゃないんです。
みんなのエコなんです。

お願いします菅総理さまと仙谷影総理さま。


終わり

2010年10月30日土曜日

ん? だって無縁社会にしたかったんでしょ?

昨夜遅く、やることをやってからふとテレビをつけると、NHKスペシャルの再放送をやっていた。

2010年10月30日(土)  午前1時15分~2時13分 (29日深夜)総合
無縁社会 ~“無縁死”3万2千人の衝撃~
初回放送 2010年01月31日(日)

2010年10月30日(土)  午前2時15分~3時04分 (29日深夜)総合
消えた高齢者“無縁社会”の闇
初回放送 2010年9月5日(日)

核家族化を進め、地方を干上がらせて都市を肥やし、家族の役割を否定し、家制度を解体し、勤め人が有利な福祉制度にした上で、長寿社会を作ったら、当然のこととして勤めを失った高齢者はぽつんと一人っきりになる。
これは別に、結婚していようがいまいが、子供が何人いようがいまいが、資産があろうがなかろうがに関わりなく、「個人」が一番という社会の当然の帰結なのだ。だって「個人」なんだから。

生物学の面から言えば、「個」で生存できなくなった個体は死ぬのが自然なのだ。
群(むれ)で生きているように見える種であっても、それは「個」で生きられてこその「群」なのだ。海を渡る白鳥は、弱った仲間を背負ったりしないし、イワシもアジも傷ついた仲間を守ったりしない。弱れば群から落ちこぼれるだけなのだ。これが「本来の自然」なのだ。

番組の中である男性が、「近所の人は困ってることがあったら何でも言ってねっていうけど、お金の相談まではのってくれない。でも困ってるのはお金のことなんだ」というような内容のことを話していた。
しかしこの男性は気づいていない。なぜこの男性が、年金の不正受給(父親の死を隠していた)で逮捕されるような事態になったのか、を。
番組から私が理解したところでは、実はこの亡くなった父親に年金収入があったこと、このことが彼の周囲にこんな状況を作り上げてしまった根本原因であるように、私には思えた。
番組ではまるで、年金詐取が明らかになったことで表面化した「無縁社会の一端」が問題であるかのごとく報じていたが、実際の問題はそのはるか昔、多額の医療費がかさんだという母親の闘病にこそあったのではないだろうか。
母親はその後死亡、ひとりいた妹も直後に病死したのだという。そして父親が事故で歩行困難となり、また痴呆の症状も見せ始めた。こんな状況になったら、他に家族が何人いたとしても、生活はそうとう制限される。まして彼はひとりきり。日々、生きるだけで精一杯で、それ以上はどうすることもできなかっただろう。

「個人優先の社会」「核家族社会」の価値判断に拠(よ)れば、重病になった母親は病院に押しつけてしまうのが正解だった。病死した妹のことは忘れ、介護の必要になった父親も切り離してしまう、それが正解だったのだ。
まさに家族との縁さえ切ってしまう社会、これが「脱家族社会」とも呼ばれる、蓮舫氏や上野千寿子氏の信奉する「家族否定主義」「個人至上主義」による未来の社会だ。
でもちょっと待って欲しい。
これって……まさにこれって「無縁社会」そのものなんじゃなの?

家族がいて、職業があって、収入があっても、問題の根本は解決しない。
なぜならそれらは、あくまでも周辺状況、間接条件に過ぎないからだ。
年間の自殺者3万人超をどう見るか。
陰湿ないじめるよる若年層の自殺、集団リンチによる殺人。
あるいは迷惑110番。あるいは不法投棄。あるいはオレオレ詐欺にリフォーム詐欺。

これらはみな、日本村と呼ばれ欧米と比較された日本人のプライバシー観、封建的とバッシングされた日本の家族の在り方、無個性な集団主義と否定された日本の企業文化、などが崩壊した証としての「個人社会」の萌芽(ほうが)だろうと私は確信している。

迷惑110番で、どんな影響が周囲・社会に及んでも「私」には関係ない。
「私」にとって唯一重要なことは、「私」という「個人」に関わる「私の問題」「私の不満」を解決することだけだから。

113歳の女性の消息が家族でもわからない、という事例がこの番組の象徴として紹介されていた。
79歳になるという娘が、番組の取材を受けていた。
なるほど、と思うところもなきにしもあらずではあった。
けどちょっと待った。
113歳のお母さんって人は、番組で演出されていたみたいに、本当に不幸なのかなあ?
面倒な負担(家族)から解放されて、それこそ自分の人生を納得して過ごしている可能性だってないわけじゃないじゃないか。

自分の家でカップ麺すすって、それの何がいかんというのだNHK。
あの長嶋茂雄さんだって、田園調布の大きな家で倒れて、同じ屋根の下に奥さんすぐ近所に長男家族がいたにもかかわらず、運転手さんに発見されるまでそのままだったんだよ。派手でにぎやかそうに見えていたって、実際の人生では幸せかどうかはわからない(長島さんがそうだって意味じゃないよ。隣の芝は青く見えるものだってこと)。

ちなみに、私が理想とする最後は行き倒れです。
落語の『粗忽長屋』に出てくる行き倒れみたいに、死んだ後おもちゃにされるくらいの死に様がいいと思ってます。
あんまり深刻なのはいただけません。
アイスマンみたいなのがいいですね。
5000年くらいあとになって、腹の中をさぐられて、「当時のアジア人は、偶蹄目(ぐうていもく)系の哺乳類を補食していたらしい」とか分析されちゃったりする。実際は牛丼食べただけなんだけど、そういう記録が一切消滅してしまった未来では、牛丼なんて食べ物を想像することができないのだ!

それにしたってさあ、これからますます寒く、暗くなるっていうこの時期に、無縁社会だとかネットカフェ難民だとか派遣テント村だとかっていう特番を毎年毎年シリーズで放送するNHKってのは、ホント、嫌な性格してるよなあ、と思う今日この頃なのであった。

【アイスマン】
アイスマンは、アルプスにあるイタリア・オーストリア国境のエッツィ谷(海抜3210メートル)の氷河で1991年に見つかった、約5300年前の男性のミイラの愛称。作りかけの弓矢や、精錬された銅製の斧を所持していた。遺体や遺骨の周辺や体内で見つかった生物の分析は、先史時代の人々の食生活や習慣に関する研究に新たな側面を追加しているが、アイスマンの場合、この研究は特に有益だった。考古学者たちはこれまでに、アイスマンの腸にいた腸内寄生虫と、虫下しに使用していたと見られる、樹皮に生えるキノコを確認している。

2010年10月5日火曜日

秋も花粉症の季節……らしい

ここ何日か目がごろごろするし、くしゃみは出るし、鼻はむずむずするし、と思っていたらこんな記事が……。

2007年10月1日 
西日本新聞『医療健康』

特集記事
最近ひどい鼻水 … 風邪? アレルギー? 「秋の花粉症」を疑え
[キーワード]耳鼻咽喉科

[更新日時]2007年10月01日

 ■身近な雑草注意 室内塵で悪化も

 今や日本人の約6人に1人といわれる花粉症。春先のスギ、ヒノキのイメージが強いが、秋にも花粉症はある。空き地などに繁殖する雑草が引き起こし、春の花粉症に比べれば症状は軽いが、風邪と思い込んで長引かせている人も多いという。秋はダニなどハウスダスト(室内塵(じん))によるアレルギーも増える季節で、この時期の鼻水やくしゃみは原因を正しく見極めることが大切なようだ。 (東憲昭)

 ■やぶに近寄ると

 「仕事に差し障るほどではないが、鼻水が出続ける」

 福岡県前原市の田中耳鼻咽喉(いんこう)科クリニックでは8月下旬から、こんな症状を訴える患者が1日に1人、2人と訪れている。検査するとヨモギによる花粉症と分かった。「田んぼのあぜ道に生えているので、犬の散歩でそばを通るだけでもかかる人はかかる」と田中資介(もとすけ)院長(49)は話す。


 秋の花粉症を起こすのは、ほかにもブタクサやセイタカアワダチソウといったキク科の植物、クワ科のカナムグラ、イラクサ科などが代表的。

 道端や空き地にも普通に生えている植物で、九州全域で見られるが、国立病院機構福岡病院アレルギー科の岸川禮子医長によると「イラクサ科のカラムシは長崎、宮崎県の丘陵地に多い」などの特徴もある。

 これらの草は九州では9-11月に開花期を迎える。この時期に花粉を吸い込むと「くしゃみ、水っぽい鼻水、鼻づまり、目のかゆみ」などの症状が起きる。九州各県は毎春、地元医師会などと連携して花粉飛散情報を住民に提供しているが、秋に同様の情報提供をしている県はない。

 幸いなのは、秋の花粉症の原因植物は高さがせいぜい2メートルしかなく、上空の強い風に乗って数キロ先まで花粉を飛ばすスギやヒノキとは異なり、花粉は数十メートルしか飛散しないこと。「原因となる植物に近寄らないだけでも十分予防できる」(岸川医長)というのも特徴の1つだ。

 ■見分け方は簡単


 季節の変わり目と重なることもあり、秋の花粉症を鼻風邪と勘違いしている人も多い。だが「鼻水の特徴や症状の表れ方に注意すれば、風邪と見分けることは難しくない」と、鹿児島大学病院の黒野祐一教授(耳鼻咽喉科)は指摘する=イラスト参照。

 花粉症と分かったら、専門医の診断を受け、原因植物を特定することが撃退の早道だ。中規模以上の病院では、アレルギー反応の元となる花粉エキスを使った皮膚テストや血液検査を1万円程度で受けられる。検査自体も簡単で30分ほどで終わる。

 飛散花粉が少ない秋は、春の花粉症と比べて症状は軽いとされるが、放置すれば副鼻腔(びくう)炎を併発するなど、慢性化を招く危険性もある。

 黒野教授も「ブタクサなどでは花粉の粒子が小さく、気管に入ってぜんそくを引き起こすケースもあるので油断は禁物」と念を押す。

 ■子どもでも発症

 ほかにも、秋の花粉症には注意点がある。

 第一に、春の花粉症は30-40代が多く発症するが、秋の花粉症は草原や土手で遊んでいるうちに子どもでも発症する。岸川医長は「子どもの外出を過剰に制限する必要はないが、家に引きこもる子どもが秋の花粉症が原因だったというケースもある」と話す。

 また、秋は夏に繁殖したダニの死骸(しがい)や排せつ物が家の中にたまる時期とも重なる。花粉症の人の多くは、ハウスダストにもアレルギー反応を起こすと言われており、症状が悪化し、長期化する場合がある。

 さらに、1970年代から九州各地のスギ花粉を調べている福岡病院によると、スギは10月から11月にかけて雄花の花芽内に花粉を作るが、今年のように直前の夏が「高温・乾燥・十分な日照」の条件を満たすと花芽の生育が促進され、通常は年明けから飛び始めるスギ花粉の一部が11月下旬ごろにも舞い始める恐れがあるという。

 岸川医長は「今夏はスギ花粉の生育に好条件がそろっていた。敏感な人は秋のうちから花粉症を警戒した方がいい」と、呼び掛けている。

【写真説明1】主な花粉症の「花粉カレンダー」

【写真説明2】花粉症と風邪の違い
やばい。花粉症のような気がする。
特に「食欲あり」ってとこが。

2010年9月10日金曜日

名刀もさび付くんだなあ。常在戦場の心得が大事ってことっすね。

あの切れ味鋭かった名刀がボロボロになってる……


ホイットニー・ヒューストン
http://www.youtube.com/watch?v=p3o7yo4i7uI



油断大敵。
常在戦場。
いつでも戦場にいる心構えで日常を生きよ、ということですね。

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上杉謙信
『常在戦場の心得』

運は天にあり
    
鎧は胸にあり
       
手柄は足にあり

何時も敵を掌にして合戦すべし 疵(きず)つくことなし

死なんと戦へば生き 生きんと戦へば必ず死すものなり

家を出ずるより帰らじとおもえば又帰る
帰ると思えばこれまた帰らぬものなり

不定とのみ思うに違わずといえど、武士たる道は不定と思うべからず
必ず一定と思うべし
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現代語に訳すとこんな感じでしょうか。

結末は、神が決めてくれる。
勇気は、自分の胸にある。
勝利は、勝ち取るものだ。

相手のペースにのまれるな。敵をむやみに恐れるな。

無心に全力をつくせば、神は味方してくれる。
欲を出せば、悪魔を引き寄せる。

未来なんてわかりっこないと達観するのは間違いだ。

武士であるなら、自分の道は自分で決め、それを迷うことなく突き進め。

それが正しい道なのだから。

2010年9月9日木曜日

心のトレーニング(結)

心のトレーニング(結)

【どうすりゃいいのさ?】

前に書いたように「躁鬱病型」というのは「自分」が世界の中心になる心のありかただ。

「世界の中心」といっても、「皆、我にひれふすが良い」「目標は世界征服じゃ!」ということではなく、「物事をとらえるとき、考えるときの基準点が自分の中にある」という意味だ。

だから、プレーに対して自分ではどう評価するのか、などをさりげなく聞いてあげて欲しい。

この「さりげなく」というのがポイントで、基本的に今の子は「分裂病型」なので、みんながいる前で「お前はどう思う?」なんて聞くと、心の中では無意識に「みんなはどう思ってるんだろう? ぼくの答えがみんなと違っていたらどうしよう」と反応してしまうからだ。
こっそりと聞いてあげることで、その子の心の中には「自分の考えを口に出す」という経験値が蓄積される。これに慣れていくと、「分裂病型一色」だった心の基本パターンに、違う風の吹き込む窓があいてくる。窓が開けば、よどんだ空気も入れ替わる。

「ねたみタイプ」というのは、悪い意味での平等主義だ。

みんなもぼくと同じはずだ、という世界観にしばられてしまって、人間はそれぞれ違うんだということを認めない。

身のまわりでもいないだろうか? 他人の財布のことをやたら気にするような人が。テレビに出ている人を見ては「こいつはいくら稼いでるんだろう?」と面白くなさそうにつぶやいているような人だ。
さすがに小学生ではそこまでの人間はいないだろうが、欲しいものを問われて「お金」と答えるような子は、こうした大人の予備軍だ。「お金」を「自ら稼ぐもの」ではなく、「天から降ってくるようなもの」「運が良ければたくさん手に入れられるもの」と認識している証だからだ。





自分以外の人間が自分よりたくさん稼いでいることを認めたくない。
他人が資金や地位を失うことで快感を感じる。

私としては、こういう子はあまり増えて欲しくない。
そのために、少年サッカーにたずさわる大人の方々には、どうか子供たちの心を「ねたみタイプ」から引き離し、「うらやましタイプ」へと誘導してあげて欲しい。

「うらやましタイプ」とは、「○○ちゃんが持ってるアレ買って~」という、まさに本来の子供が持っている心のパターンそのものなのだ。

他人(自分以外の人間)を「うらやましい」ととらえることは、その他人に対してライバル心・競争心を抱くということだ。
あの子に負けたくない、と思う心が向上心を生む。
「別に~」「どーでもいいし~」「どっちでもいい~」「関係ないし~」では、向上心は生まれない。

と、ここまでくれば指導のノウハウは見えてくる。



【長所でグループ分けする】

「子供たちの長所を見出し、それを褒めて伸ばす」は向上心を刺激するという面では不十分だ。いやむしろ逆効果になる可能性の方が高い。ややもすると「世界にひとつだけの花」になってしまうからだ。

「世界にひとつだけの花」でいいとなると、もうそこに競争は生まれないし、改善・向上といったベクトルも働かない。

そうではなく、例えばキックの正確な子たち数人をグループにして、「おまえたちの素晴らしいところは、キックがとても正確なところだ。ちょっとみんなに手本を見せてやってくれ」という機会を設けてやる。
そうすると、そのグループに選ばれた子供らは「ぼくの長所はキックが正確なところなんだ」と自覚しつつ、そのグループ内で「長所の競い合い」を生じさせることができる。
そのときは表にあらわさなくとも、キックの正確な者同士の中で「負けたくない」という気持ちが芽生える。
これが「うらやましタイプ」の心のパターンを刺激するのだ。

こうした「長所グループ」をいくつも作る。子供らはいろんなグループで重なってもいい。
大事なのは「自分の得意なことで他人に負けたくない」という感情を感じさせることなのだから。


日常のトレーニングの中に、こうした工夫を忍ばせることで、子供たちは競うことを恐れなくなる。少なくとも、「がんばるってことは、自分ががんばるってことなんだ」ということを知ることができる。「他人が下手になったから、つまり他人が落ちてきたからといって、自分が上手くなるわけでも、自分が高い位置にのぼれるわけではない」ということを知ることができる。


自己愛が傷つくような結果や状況に、子供たちはこれからいくらでも出会うだろう。
なぜならそれが人生なのだから。
しかしその時に、傷ついた自己愛は自分の力で直せるのだ、修復できるのだ、と経験的に知っているかいないかでは、大きく対応が違ってくる。

「サッカー」というワールドスポーツは、そういう経験を学ばせるのに最高のツールだと、私は確信している。

心のトレーニング(転)

心のトレーニング(転)

【自己愛は人間であれば必ず持っているもの】
実力もあり、周囲から認められている人──勉強ができる人、スポーツができる人、ルックスがいい人、など──であっても、自分より上の人間がいれば自己愛は傷つき、嫉妬する。

自分の取り柄となるジャンルがあり、そのおかげで自己愛が満たされている人間にとって、同じジャンルで自分よりも勝っている他の人間は、そのまま自分の自己愛の崩壊につながりかねない危険な存在となる。

自己愛を守る手っ取り早い手段が、神格化偶像化、ひとつだけの花式逃避、ログオフ可コミュニケーション(いつでも切断できて、向こうからはコンタクトできない一方的な関係)、そしていわゆるオタク&自分磨き型(他人との比較や競争のない、自己満足で完結する評価・価値観)のライフスタイルです。


【心のエンジンは4種類】
心を動かすエンジン(モチベーション、やる気)には、4つの種類しかない。

世界をどうとらえるかという分類の、分裂病型と躁鬱病型。

そして

自分で自分をどう評価するかという分類の、うらやましタイプとねたみタイプ。

の4つだ。

これらはそれぞれ別個でもないし、固定化されてもいない。
同一人物であっても、条件や環境によって、時々刻々と変化するものなのだ。




上段の「分裂病型」「躁鬱病型」と下段の「うらやましタイプ」「ねたみタイプ」は、たすきがけされる性格にある。

【2×2で4つの分類】

分裂病型うらやましタイプ
分裂病型ねたみタイプ

躁鬱病型うらやましタイプ
躁鬱病型ねたみタイプ

しかし現代日本人においては、以下の2パターンに落とし込める場合がほとんどではある。

がんばっても報われない→運に逃げる→分裂病型(ぼくのせいじゃない)→ねたみタイプ

がんばると勝ち負けに影響→努力→躁鬱病型(ぼくのせいだ)→うらやましタイプ


つまり現代日本人の特に若い世代においては、自己愛が満たされない環境にすっかりつかってしまっているので、どうしても「ねたみタイプ」になりがちなのだ。
これには当人たちも気づいていない。
なぜなら、生まれてから今までに、「分裂病型ねたみタイプ」以外の精神状態を経験していないからだ。


気づかぬうちに、自分はどう思うかではなく他人からの評価を気にし、自分が前に出るのではなくめざわりな人間の足を引っぱろうとする心のパターンを持った子供を指導するときは、大人はとても注意しなければいけない。甘く考えていると、いじめや非行や引きこもりのきっかけを作ってしまったり、最悪な場合、自殺の徴候を見逃してしまったりする。
「分裂病型ねたみタイプ」が悪いわけでは決してない。ただ、それしか心のパターンを持たない人間は、自己愛が深く傷ついたときにとても脆いのだ。
サッカーというすばらしいツール(道具)を通じて子供たちと接する機会を得た、第三者である少年サッカーチームのコーチやスタッフには、少しでもいいので子供たちの心が「躁鬱病型うらやましタイプ」のパターンも経験できるような指導を工夫してあげて欲しい。