2011年1月14日金曜日

PK&REDは妥当な判定─アジア杯日本シリア戦PKの場面─

PK&REDは妥当な判定

2011アジア杯リーグ2回戦【日本VSシリア】


00:04 最大の問題シーン。 DF陣形がこんな状態なのに、CBの今野選手はクリアじゃなくドリブルを選択。
00:05 そしてワンタッチであっさり引っかけられる。最悪でもせめて前じゃなく、体でスクリーンしながら横か後ろへ向かうべき。
00:08 吉田選手との連携でボールを奪った長谷部選手だったが、彼の欠点のひとつである「思い込み」「決め付け」がここで出てしまう。
00:09 長谷部選手の顔の向きフェイントなどに敵は誰も釣られず(それをしたいなら、最低でも一回は体の向きも変えましょう)、コースもスピードもしょぼい“地獄(バック)パス”をシリア選手2人にかっちり狙われる。
00:10 DF5長友選手は、さすがにイタリアでプレーしているだけあって、「外へ」と最適解を指示している。
00:11 だがシリア選手もそれを感じ取り、外へのコースを妨害しに行く。プレッシャーを受けたGK川島選手は、急遽左足でクリア。
00:12 高度のないミスキック。ボールは突っ立っていたシリア選手にピタリ。
00:13 ぽつんとドフリーなシリア選手をなんとなくチェックしようとでも思っていたかのようにたらたら歩いていた今野選手(本当は内田選手が、とっくに開いて下がっていなきゃだめ。でも内田選手はやっぱ内田選手だから、それは仕方ない。内田選手を使うというのは、そういうことなのだから)が、まさに「やべっ!」という感じでロケットダッシュ。シリア選手に触らせまいと、体を入れながら足を出す。今野選手は、シリア選手をはじくことには成功するが、自分の足に当たったボールは日本ゴール真正面へ──。

そして、PK&REDとなった。


今回明白になったのは、今野・長谷部両選手には、リスクに対する本能的な感覚が欠落しているということだ。
間違いなくザッケローニ監督もそのことには気づいたはず。
今後、ザッケローニ監督が、今野・長谷部両選手をどう使うのか、非常に興味が出て来た。
もし私なら、自陣中央の最終ライン近辺で、相手のプレッシャーを受けながらこの両選手がボールに触れるような状況は極力避けたいと思う。つまり、サイドへ出すか、もう一段前でプレーさせることを考えるだろう。あるいは別の選手との組合せを試してみるか、だ。

このシーンでは、そんなことを考えさせられた。


※地獄パス ギリギリまで敵を引きつけておいて、どうしようもなくなってから近くの味方へ出すパス。パスを受けた味方は、たちまち敵の餌食になる。中村俊輔選手の得意技。


終わり

1 件のコメント:

  1. 結果論でどうのこうのという話をしたつもりはないです。
    状況判断と、ポジションが担う責任と、選手個々の適性によって、最適解は違ってくるという話です(サッカーに正解はありません)。
    これが少年サッカーでの練習試合とかなら、私の考えももちろん違ってきます。でもこの試合は、AFCアジアカップでの日本代表戦です。
    このシーンが仮にPKとは異なる結果であったとしても、今野選手や長谷部選手の判断&プレーに対して、「ナイストライ!」などと評価する監督さんは、(控えめに言っても)あまりいないと思います。

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