2010年4月26日月曜日

全日本少年サッカー大会 北足立郡北部地区予選 総評

北足立郡北部地区予選総評

終わってみれば、優勝したユベントスJFCの力が一歩抜き出ていたという印象を持った。
特に個人の能力ではなく連携によって守備を構築している点がすばらしかった。
身軽な忍者並みにセンスの良いGKと頭の良いDF陣の信頼関係も言葉だけではなく、この年代のチームにしては戦術的に確かなものを築きつつあるようにさえ見えた。
攻撃は、シュートの上手い大型7番とスピードのあるドリブラー12番が務め、その後ろでボールキープのできる16番がタメをつくるというのが基本になっていた。

しかしこのチームの生命線は、16番を囲む6、8、10、14番といった選手らのフォアチェックと縦横無尽なポジションチェンジにある。実際、彼らの動きが鈍かった気温の低い条件下や、試合間隔の短い二試合目などではリズムが作れずチームは苦戦していた。

イチロー似の4番の選手の浮き球をたくみにあやつるドリブルには思わず「おーっ」と声が出た。

デビューした頃の中澤佑二風長身19番のヘディングは、これから磨きをかければ県内でもトップレベルになりそうなスケールの大きさを持っていた。

最も魅力と可能性を感じさせた選手は、サイドバックをしていた11番だった。
彼は左右どちらのサイドでも仕事ができる上に、右足でも左足でも強いシュートをけっていた。さらにロングスローも持っているし、スピードもスタミナもあるようだった。ディフェンス能力も、今大会当地区ナンバーワンFWと目される中学生体格のレフティ、上尾尾山台7番を決勝リーグでは完璧に抑え込んでいた。
非常に地味で決してC.ロナウドやナニ、ロッベンタイプではないが、、ボールが来なくても黙々とくり返すオーバーラップ&リターンやキレのあるキックフェイントからの深い切り返しそして熱いタックルは、ジョルジーニョやカフーといったあたりが好きだったサッカーファンなら一度目にしたらまた見たいと思うような、渋さ抜群のプレーだった。どうかこのまま伸びていって欲しいと思わされた選手のひとりだった。

次からは強豪ひしめく県南部予選へと入るが地元会場の有利さを生かして、この地区全体のレベルアップのためにも埼玉スタジアムでの中央大会までどうか勝ち進んで欲しいチームだ。
幸運を祈りたい。

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