2011年6月6日月曜日

クラブユースU15 ~観戦メモ~

第26回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会埼玉県予選
決勝戦および関東大会最終枠決定戦 ~観戦メモ~

★クラブ与野×武南FC
秋葉の森公園グラウンド
天然芝
晴れ 暑い 無風
2011年6月5日(日) 1100KO 40分ハーフ(20分ごとに給水有り)

クラブ与野、武南、ともに背番号16をつけた選手に目を惹かれた。
試合自体は7割強与野ペースで進んでいた。
武南の選手たちは、なぜか集中力が切れていた。特にトップを張っていた14番の選手は、前半から投げやり気味で荒っぽいプレーがちらほら見えた。本当なら、苦しい展開になればなるほど、また大事な試合であればあるほど、彼のようなキャラの選手がチームを鼓舞(こぶ)して引っぱっていかなければならないと私なんかは思っているのだけれど、ベンチからは別に注意も指示もなかったという点から類推して、武南FC的にはあれでOKということなのだろう(私には理解しがたいが)。もしかすると、ちょっとでも指摘されるとますますふてくされるタイプの選手なのかもしれない、あるいはああいう態度で自分のモチベーションを上げていくタイプの選手なのかもしれない、ので、あえてそうしていたことも考えられる。が……、そういう面こそコーチや周囲の大人たちが早く矯正してあげないと、確実に伸び悩むことになる。こういうケース(俗に言う“壁”)は、本当によくあるから心配だ(余計なお世話と言われるだろうが)。

クラブ与野の3得点目はすばらしかった。
私の記憶が確かならば、左に流れながら、左足のインに引っかけてゴール逆サイド(キーパーの左)のサイドネットへパスするようなシュートだった。
身体能力(パワーではなくバランスや無理の利く柔軟さ)とシュートイメージのセンスがないとあり得ないゴールだった。
良いものを見せてくれてありがとう。
この一瞬だけで、わざわざ足を運んだ甲斐があった。


★クマガヤSC × クラブ アトレティコ アレグレ
NACK5スタジアム
天然芝
晴れ 暑い 無風
2011年6月5日(日) 1300KO 40分ハーフ(給水なし)

第一印象は、クマガヤの選手たちは大人だなあ、というものだった。
決勝戦を前にしても、彼らは落ちついていた。
しかしコーチの表情は、それでもまだ不満を持っているように見受けられた。おそらく例年の選手たちに比べると、まだまだ頼りないと感じているのかもしれない。求める水準(サッカーの技術や体力だけではなく、一人前の男としても)が高いのだろうなあ、と遠目から見ていて感じた。
対してアレグレの選手たちははしゃぎまくっていた。試合前の写真撮影でも大騒ぎだった。興奮は疲労を増す(燃費が悪くなる)ので、少し心配になった。

興奮している相手を見透かすように、立ち上がり3分でクマガヤが先制した。
左ななめ後方から頭上を越えてきたパスをペナルティマーク手前横あたりでダイレクトに左足で合わせ、アウトサイドのギリギリに当たり損ねたボレーシュートがキーパーの逆をついてゴールに吸い込まれた。当たり損ねたと言っても、音が「ドンッ」ではなく「シッ」とか「チッ」というくらいにはヒットしていたし、ボールもゴロゴロとかチュルチュルじゃなく、ちゃんと「ス~ッ」っと空中を飛んでいったので、もしテレビ画面や遠目で見ただけだったら、完璧なスーパーシュートに見えただろう。いや、試合開始一発目のチャンスで、あのパスに、あのタイミング、スピード、体勢で合わせられる中学生なんて、なかなかいない。シュート自体だけを取ってみても、実戦ではそうそう目にすることのないスーパーゴールであることも間違いない。私にとっても、自分がこの目で生で見たゴールの中では十二分にベスト10に入る。ということは──
「当たり損ね」なんて言ってごめんなさい。
あれはすばらしいゴールでした。

クマガヤはこの大会をもう何年も連覇しているらしい。
観客席でそんな会話を耳にした。
なかなかできることじゃない。っつうか、ほとんど不可能だろう。でも、それをやってのけているのだから、クマガヤSCは大したものだ。でも──他のチームは何してるの?

技術的な面で感心したのは、クマガヤの選手たちがもれなく左右両足を使えることだ。
さらに、左右の足の使い分け※でフェイントのような効果も持たせるスキルを修得している点には、非常に感心させられた。


クマガヤもアレグレも、この年代の国際大会へ出場したら上位を争えるくらいのレベルにある(んじゃないかなあ、と私には見えた)。

機会があれば、また観戦したい。



※ ボクシングで、器用なボクサーがレギュラースタンスとサウスポースタンスを切り替えて相手を幻惑するように、右利きの選手がスッと左利きのボールの持ち方になることで、相手DFの防御ブロックを瞬間的に無力化することができる。慣れればちっとも難しくないので、是非習慣化させて欲しい基礎スキルのひとつ。


あしなが育英会 東日本大震災 津波遺児 単発寄付

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