少年サッカーを観戦していて困ることがある。
それは、似たような名前ばかりで、ベンチやチームメイトからのコーチングが誰に対してのものなのか、部外者である私にはわかりにくいことだ。おそらくいつもその声を聞き慣れている者なら、微妙な差異が判別できるのだろうが、その日その時はじめてきいた私には、いっつも同じ子が指示を受けているように聞こえるのだ。どこの会場へ行っても。
ホントにその名前が多いのか調べてみた。
(有名どころの明治生命の名前ランキングから)
1997 翔太 翔 健太 大輝 陸 拓海 大地 大樹 翼・駿
1998 大輝 海斗 翔 翔太 大地・大樹・拓海 一輝 涼太 匠・智也
1999 大輝 拓海 海斗 大輔・陸・翔 大樹 翔太 健太・蓮
名前の読み方ランキング50(2009)
はると ゆうと ゆうき こうき りく そら ひろと そうた ゆうま はるき こうせい はやと ゆうた たいが ひなた かいと そうま そうすけ るい えいた やまと れん りょうせい こうた れお えいと しゅん ともき ようせい りょう りょうた りくと しょう しょうた たくみ ゆいと らいと だいき はる こうすけ はるま ゆう けいと けいた しょうま たいせい りょうと あゆむ いぶき たくま ひびき りょうき れい
この太字にしたあたりの名前ばかり耳にするような気がする。
こうした名前の子が多いのか、あるいはよく指示され易いのかはわからないが、どこへ行ってもこの系統の名前ばかりが聞こえてくるのだ。
どんな名前を付けようが、どんな名前の付け方をしようが、かまわないと私は思っている。
日本中の男の子女の子の名前が「はる○」となっても一向に構わない。
でも、サッカーしてるときに、それだとやりづらいでしょとは思う。
みんながニックネームで呼び合ってくれたら混乱しないんだけどなあ。
やたらと長い名前ばかりのブラジルでは、ニックネームの方がメインになっててもまったく困ってないみたいだし、ブラジル大好きな日本のサッカー界(最近はそういう傾向も薄れてはきたけど)でそういう文化が根付くのも悪くないと思うんだけどなあ。
監督が率先して、子供たちにニックネームを付けてみるってのはどうだろう。
その子の名前を短縮化したようなちゃちな奴じゃなくて、その子の特徴と名前を融合したようなニックネームを付ければ、その子たちがOBになって、学校も離ればなれになってしまったずっとあとになっても、お互いのことをすぐに思いだせると思うんだよね。記憶術ってそういうもんだし。
勝った負けただけが少年サッカーの持つ「すばらしさ」じゃあないと、俺は確信してる。
流行と関係なく、時間と空間を越えられるもの(サッカー)をひとつ、子供たちの人生に渡してあげることのできるものだし、
人生には、いくらがんばってもどうしようもないこともあれば、思わず手に入れられることもあるんだって学べるし、
共に泣き、共に笑い、共に悔しがり、共に歓喜する経験もできるし、
そして人生の友を得ることもできる。それが少年サッカー。
いつも負けてばかりだった、ちょうど11人しかいないチーム。
そのメンバーは、一度も優勝旗を手にすることはなかった。
晒し者にされているような大敗だって何度も経験した。
でも誰もやめなかった。11人いないとチームにならないから。
ろくな指導者もいなかったから、彼らはサッカーは学べなかったかもしれない。
でも彼らは間違いなく、サッカーから何かを学んだ。
ボールがひとつあれば試合ができるサッカーだけが持つ、こんな「すばらしさ」だ。
0 件のコメント:
コメントを投稿