2010年5月26日水曜日

もしもブッダが日本代表の監督だったら

日韓戦での完敗を受け、試合後の会見でブッダ監督は次のように述べた。

「サッカーは苦しみに満ちている。
苦しみには原因がある。
苦しみは解脱によって消せる。
それには『道』を知らねばならない。
私はその『道』を知っている。私に従いなさい。
そもそも全ての苦しみの原因は『愛』なのだ。自分を愛し、自分ではないものを愛し、自分の物を愛し、自分の物ではない物を愛し、そしてその愛を注いだ対象が『自分の思う通りにならないこと』に苦しんでいる。
あなた方の中に、今日の試合のことで苦しんでいる人がいるとしたなら、それは日本代表チームを『愛しているから』に他ならない。
だがそれは誤りである。
そこには『愛している』自分に関して、根本的な理解が欠けている。日本代表チームを愛しているあなたは無知なのだ。なぜなら、そもそも、『自分』などというものは存在しないのだから。
あなた自身も、そしてあなたがいるこの世界も、すべてはみな『空』なのだ。
あなたは日本代表チームを、『自分のものだ』と思い、それに執着し、そして苦しんでいる。実に滑稽だと私は思う。あなたも、日本代表チームも、常に変化していて、一時も留まっていないのに、それに執着するとは。
こだわっているあなた自身は、すでに生まれ変わっている。
こだわっている日本代表チームも、すでに生まれ変わっている。
先ほど負けた日本代表チームは、もうこの世界のどこにも存在していない。
そしてそれは二度と戻ってこない。
完全に消えてしまったのだ。
そしてそのことで苦しんでいたあなたもすでに消滅している。
すべては『空』であるのだから、あなたが抱いていると思っていたその『苦しみ』や『怒り』も、実はどこにも存在していないのだ。そして当然、『愛』などというものも存在しない。
存在しないものに執着してしまうことが、本来ないはずの『苦しみ』を生み出してしまう。
だがその生み出した『苦しみ』も、実際にはどこにも存在してはいない。
つまり、あなた方は今日の敗戦についてもう考える必要もないし、もし考えるのだとすれば、それは自らが自らに『苦しみ』を与えていることに他ならない。それは私にはどうすることもできない。
その『苦しみ』から逃れようとするなら、まずあなた自身が、すべてから解き放たれようと努力すべきだ。
今ここで、日本代表チームについて語ることが、それに合致しているだろうか。
私がその答えを口にする前に、あなたにはその答えがわかっているはずだ。
さあ、もうこのあたりで会見は終わりにしようではないか。この会見それ自体が『空』なのだから」

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