2010年12月6日月曜日

すげー奴が落ちぶれる理由(わけ) その1

すげー奴が落ちぶれる理由(わけ) その1

ビジョナリーカンパニー(HOW THE MIGHTY FALL すげー奴がどう落ちぶれるか)
衰退の五段階
ジェームズ・C・コリンズ(山岡洋一)
日経BP社
2010年7月26日 発行
2200円+税

その1 
その2
その3
その4
その5
その6

◆企業は表面的にはまったく健全だと思えても、実際には衰退がはじまっていて、急速な衰退に向かう瀬戸際の危うい状態になっている可能性がある。衰退の過程が何とも恐ろしいのはこのためである。衰退は静かに忍び寄ってくる。そしてあるとき、何の前触れもないと思えるほど唐突に、大きな危機に陥っている事実に気づかされるのである。p44

◆すると妻は、トルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭を読んでみれば、と勧めた。「幸せな家庭はどれも似通っているが、不幸な家庭はそれぞれ違っている」という部分だ。本書を執筆しているとき、わたしは何度も『アンナ・カレーニナ』のこの名文句を思い浮かべた。p45
◆指導者は悪いデータを小さくみせ、良いデータを強調し、曖昧なデータは良く解釈する。上に立つものは後退の原因として外部要因を指摘するようになり、自分で責任を引き受けようとはしない。p49
◆問題と(中略)失敗が積み重なって表面化し、企業の衰退が誰の目にもあきらかになる。このときの決定的な問題は、指導者がどう対応するかである。一発逆転狙いの救済策にすがろうとするのか、それとも当初に偉大さをもたらしてきた規律に戻ろうとするのか。(中略)一発逆転をもたらす「救世主」だとされるのは通常、ビジョンを掲げるカリスマ的な指導者(ゲゲ註:小泉ブームや稲盛和夫教)、大胆だが実績のない戦略(ゲゲ註:構造改革、政治主導)、抜本的な改革(ゲゲ註:ゆとり教育、地方分権)、劇的な企業文化の革命(ゲゲ註:雇用への責任放棄)、大ヒット狙いの新製品(ゲゲ註:エコ)、「ゲームを変える」買収(ゲゲ註:政権交代)など、さまざまな特効薬である。劇的な行動をとったとき、当初は業績が良くなったようにみえるかもしれないが、長続きしない。p50

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