2010年10月16日土曜日

サッカー少年団大会 北足立郡北部予選 代表決定戦&優勝決定トーナメント

埼玉県 サッカー少年団大会 北足立郡北部予選

代表決定戦&優勝決定トーナメント

2010年 平成22年 10月16日 土曜日

北本市 北本総合公園グラウンド

天候 晴れ 無風

ピッチ 砂土 良好

09:00 伊奈小針(赤) × ユベントス(白)

0-2でユベントスの勝利。
ユベントスは県大会への出場権獲得。

うっかりしたのだろうが、ちょっとマナー的に問題のある場面が一度あった。
センターサークル付近で伊奈小針の選手が足を痛めて倒れたままになったので、ユベントスがボールをサイドラインから出した。
試合再開のスローインを、伊奈小針はユベントス陣へ入れ、「プレッシャー!」というかけ声をかけながら激しく奪いに行った。
確かにルール上は違反ではないが、スポーツマンシップの視点に立った場合、あるいはこれから青年・大人へと成長してゆく子供たちの育成機会でもある少年サッカーとして見たとしても、非常に問題のあるプレーだったように思う。
伊奈小針のコーチやスタッフは、そういう行為に走った自分たちのチームの子供たちに対し、毅然とした態度で“教育的”な叱責をするべきだった。
少年サッカーを愛するわたしとしては、残念に感じたシーンだった。

次からは、スローインを受ける選手が手を挙げて「キーパーに返すよ」と宣言して、キーパーまで、キーパーが受けやすいボールを返すようにしてね(ハート)。キーパーがキャッチしていったんプレーが切れたところで試合再開。スイッチを入れて、ガンガン激しく奪いに行けばいい。



09:00 上尾朝日(黄青) × 上尾尾山台イレブン(緑黒)

1-1で延長戦。5分ハーフの延長戦1-0。トータル2-1で上尾朝日の勝利。
上尾朝日は県大会への出場権を獲得。

延長0分の失点以降は、尾山台イレブンの足が止まってしまった。
チームの印象としても、上尾朝日の方を県大会へ進めたいと思うような試合内容だった。
尾山台イレブンは、もっとファイトして欲しかった。気迫が希薄だった。


11:00 決勝戦 ユベントス(白) × 上尾朝日(黄青)

1-0でユベントスの勝利。
上尾朝日のうるさい関西弁コーチの指示から想像すると、上尾朝日はショート&スローなサッカーを意識して指導しているようだ。おそらく朝日サッカーの理想型は、大昔の静岡学園(選手権決勝で浦和南と戦った頃)に近いものなのだろう。

ピッチ全体をひとつにとらえて、有利なスペースを探そうとする、ユベントスの「いわゆるいまどきのサッカー」に対し、ピッチからボールのある狭い地域だけを取りだして、その中でボールを回そうとする上尾朝日の「むかしのラテンチックサッカー」の対決は、見ていて非常に面白かった。

前半は相手のサッカーに戸惑ったユベントスが押され、後半は慣れたユベントスが一方的に押すような展開となった。
上尾朝日のベンチが、劣勢にあっても決して自分たちのサッカーを変えようとしないところ(口数と音量は減っていたが)に、わたしは『覚悟』を感じた。勝負よりも(自分たちが目的としている)育成を優先する、という覚悟だ。
指導者のありかたとして、こういうのもアリだと思う。
わたしは「選手個々にそれぞれのスタイルを」という考え方なのだが、「自分たちのサッカーはこれ」という明確な型にきっちりはめこむというのも、ここまで覚悟をしているのなら、それはそれでアリだ。静岡学園から多くの人材が育っていることから考えても、効果の期待できる指導方針だと思う。サッカーの本質からは離れるが、育成手段としての少年サッカーの「使い方」のひとつの在り方ではある。
でもできれば、短いパスをつなぐことよりもドリブルに挑戦して欲しいし、パスを出すことよりもパスを受けること(受けるための工夫。仲間にパスを受けさせるための工夫)の意識を高めて欲しい。今日の試合でも、パス&パスばかりで、パス&ゴーがなかった。パスを出した後は必ず移動する。そのときマーカーがついてこなければゴー、ついてきたらストップ。この辺の動きはクセにするくらい、練習で意識させて欲しいなあ。

ただ、やはりわたしは、サッカーっていうのは「自分が合わせる」のではなく「自分を発揮する、表現する」スポーツだと確信したい。
足下技術の上達カーブのゆるやかな子であっても、立派な戦力として試合で活躍できるのが、サッカーだと思うのだ。
足下のうまい子しか試合に出られないようなチームというのは、サッカーチームではないような気が、わたしはする──見ていてとても面白いけど。


11:00 3位決定戦 伊奈小針(赤) × 上尾尾山台イレブン(緑黒)

1-0で伊奈小針の勝利。 ※訂正 1-2で尾山台勝利。コメント欄参照 。
尾山台は、みんな体が重そうだった。
県大会を逃したことで、気持ちが切れてしまったように見えた。
対して伊奈小針は、「この試合に集中」という切り替えができていて、元気よくプレーしていた。

県大会出場決定戦の組み合わせが、もしも
伊奈小針 × 尾山台イレブン
ユベントス × 上尾朝日
になっていたとしたら、伊奈小針が出場権を獲得できていた可能性も大いにある。
でも、そうなっていたらいたで、尾山台イレブンの気合いも違っていただろうから、そうともいえないか──

※加筆※
よくよく思い返してみれば、前半は3位決定戦に注意を向けることが難しい状況だったことを思い出した。
メモに3位決定戦前半の内容についての記述がまったくないことも、これで合点がいった。
コメントをいただいた匿名氏には、「ご指摘ありがとうございました」と、ここでお礼させていただきたい。
また3位決定戦の試合評については、試合後半に限ったものということでご了承頂ければ幸いである。

県大会へ出場するユベントスと上尾朝日の両チームが、どちらも埼玉スタジアムまで勝ち進んでくれることを祈ります。

4 件のコメント:

  1. 各チームの特徴やゲーム内容を詳細に分析され
    大変感心しました。

    ただ、3位決定戦の結果が違っているように思います。

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  2. こんなへったぴーなブログを読んでいただいたことに感謝感激です。

    で、メモを見返してみたんですけど、「小針 後半9分得点」という意味の記載があるだけなんですよね。
    たぶんよそ見をしていたか、白昼夢にひたっていたんでしょう。

    正確な結果をお知らせ頂けましたら、つつしんで修正させていただきます。

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  3. 3位決定戦は
    尾山台イレブンが2対1で勝ったようです。

    勝手に書き込みをしておきながら
    遅くなりすみません。

    これからも、ゲゲゲさんのレポートを
    参考にさせていただきます。

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  4. ご指摘を参考に、訂正・加筆させていただきました。

    尾山台イレブンのみんな! ごめんねヾ(^-^;) ゴメンゴメン

    お詫びと言っちゃあなんだけど、尾山台イレブンについて思うところのほんの一部をちょろっと書きます。

    尾山台イレブンの左利き7番君、絶好調の時の君のセンスは、先週末に坂戸で見た、ナショナルトレセンの川越福原の子よりも良いと思ってます。
    体格やスピードは福原の子が上だけど、その辺はこれからのことだから、この冬のトレーニングもがんばって、ずっとずっとサッカーを続けて欲しいなあ。
    君と、福原の子と長鶴の14番は、高校あたりでいいライバルになるかもしれない。楽しみにしてます。

    尾山台イレブンの、ますますのご活躍を期待しています。

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