2010年10月6日水曜日

ノーベル賞受賞者に学ぶ─世界に通じるサッカー選手になる秘訣─

ノーベル化学賞を受賞された鈴木章北海道大学名誉教授から学ぶ、「世界に通用するサッカープレーヤーとなるには」


鈴木章・北海道大名誉教授

◇すずき・あきら
1930年鵡川町生まれ。54年北海道大理学部化学科卒業。工学部合成化学工学科助教授を経て、73年同教授。63~65年に米パデュー大(インディアナ州)に留学した。87年韓国化学会功労賞、89年日本化学会賞、00年H・C・ブラウンレクチャー賞、04年日本学士院賞。

化学反応「スズキ・カップリング」を発見した業績により、ノーベル化学賞を受賞。

この反応により、炭素同士を効率よく思い通りに結合させることができる。
炭素でできた有機化合物は抗がん剤などの医薬品、化学繊維や液晶などの材料になる。




◇海外で注目、有機合成化学--北大名誉教授・鈴木章氏

鈴木さんは半世紀に及ぶ研究生活の大部分を札幌で過ごした。それでも、研究の質の高さの指標となる論文が引用された回数は年間3000回を超え、国内外から講演依頼が殺到する。

12月15日、鈴木さんの日本学士院賞受賞を記念した国際シンポジウムが札幌市で開かれた。出席者から「若手に求めたいものは何か」と問われ、英語でこう答えた。

「私は札幌に長くいたが、外国では日本のように出身大学は関係ない。仕事の内容と質が問われる。変革期に生き残れるかどうかは、光る個性を持っているかどうかだ。他にはない思い切ったことをやるという意気込みが大切だ」


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これを未来のワールドクラスサッカープレーヤー(北足立郡北部出身)に当てはめれば、

「ボクは地方の少年団に長くいたけど、外国では日本みたいに優勝歴や選抜歴、トレセン歴なんてゼンゼン関係ないんだ。プレーの内容と質が良かったか悪かったか、チームの役に立ってたか立ってなかったかだけ。ヨーロッパのトップリーグで生き残れるかどうかは、キラッと光る個性を持っているかどうかだと思う。他の選手にはない思い切ったことをやるっていう意気込みが、ものすごく大切なんだ」


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鈴木 章(すずき あきら)は日本の有機化学者である。
北海道大学名誉教授。
日本人の名を冠するもっとも有名な人名反応の一つ、鈴木-宮浦クロスカップリングの開発者。
一貫して有機ホウ素化合物を用いた有機合成反応の研究に携わり、その貢献により2003年に日本学士院賞を受賞。

1994年北海道大学を定年退官。現在同大学名誉教授。ノーベル賞学者でもあるPurdue大・Herbert C. Brown教授のところで有機ホウ素化学を学び、その経験をクロスカップリング反応へと応用した。

経歴
1954 北海道大学理学部化学科 卒業
1959 北海道大学院理学研究科化学専攻 博士課程修了
1961 北海道大学工学部合成化学工学科 助教授
1963 米国Purdue大学 博士研究員(H.C.Brown教授)
1973 北海道大学工学部応用化学科 教授
1994 岡山理科大学 教授
1995 倉敷芸術科学大学 教授
2001 米国Purdue大学 招聘教授
2002 台湾中央科学院および台湾国立大学 招聘教授

受賞歴
1986 Weissberger-Williams Lectureship Award
1987 韓国化学会功労賞
1989 日本化学会賞
1995 DowElanco Lectureship Award
2000 The H. C. Brown Lecture Award
2003 日本学士院賞
2003 有機合成化学協会特別賞



有機ホウ素化合物を用いる有機合成反応の研究。とりわけ鈴木-宮浦クロスカップリング反応の開発が代表的業績。 

パラジウム触媒を用い、有機ホウ素化合物と有機ハロゲン化合物を、クロスカップリングさせる反応。

有機ボロン酸は水や空気に対して安定で取り扱いやすく、条件も比較的温和なので数あるクロスカップリングのなかでも使いやすい。

この反応は、医薬品の工業スケール合成や、近年注目を浴びている有機導電性材料・液晶分子などの芳香族機能性材料群の幅広い合成と開発も可能にせしめた。

広く有機化学全般に多大なインパクトを与えた人名反応である。

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