2010年5月10日月曜日

日本代表は何を代表しているのか

今日、2010年南アフリカ・ワールドカップで日の丸の国旗を胸にピッチに立つ、日本代表メンバーが発表された。
日本代表……
いったい日本の何を代表しているのか……

考え方を変えて考えてみる。
オランダに勝つチームを、日本人だけで組むとすればどうなるのか。
カメルーンに勝つチームを、日本人だけで組むとすればどうなるのか。
デンマークに勝つチームを、日本人だけで組むとすればどうなるのか。

つまりはそういう考えで、岡田じじ転がし武史監督は面子を選んだのだろう。
最強の日本代表と、上記のチームに勝つ日本代表は違うのだという考えなのだろう。

基本的に岡田絶対権力者武史氏が指導できるサッカーはひとつしかない。
昔からのワンパターン。
とにかく前からボールを追っかけて、どこかで引っかけることができたら速攻でシュート。あるいはフリーキックで直接。これのみ。
中村(俊)を外せない理由は、直接フリーキック、これだけだと思われる。
本田についての評価が定まらなかったのも、これが理由だろう。本田が入って、FKも蹴るのなら、中村(俊)を使う理由がなくなる。だがそう決断出来るほどには、また本田のFKは信頼できない。本田のFKはまぐれ当たり期待だから、まあそれもわかる。当たったときはすごいけど、それを当てにしてチームを組むわけにはいかないから。

DFは心許ないことこの上ない。
オランダ、カメルーン、デンマークのFWを、どうやって止めるのかまったく想像できない。
上がらない闘莉王は無価値だから、たぶん上がるんだろう。両サイドも上がる。この両サイドも、上がらないなら意味のない選手だから。
中澤と長谷部で守るのか? 無理だろ。

FW陣の得点は、まちがいなく岡田8ビット武史監督の計算には入ってない。
とにかく犬のようにボールを追え、相手DFにプレッシャーを掛け続けろ、が指示される唯一の戦術だ。
それで疲れたら交代させる。だからこその、玉田、大久保、岡崎、矢野なのだ。前田が外れたのはこれができないからだ。得点を狙うFWはいらない。

悪い意味での覚悟を決めた選考だと思う。
この面子では、想定外の状況となったとき、事態を打開できるような変化をもたらすことはできない。
そういう事態になったら「腹を切る」覚悟なのだろう。
だが確実に、岡田俺は男だ武史監督の想定したような展開にはならない。
初戦のカメルーン戦で、開始1分に先制されるようなパターンにはまるような気がする。
初戦の立ち上がりで、じっくり行こうとして、ボールをかっさらわれてそのままシュート。ゴール!
ありがちだ。
そうなってもゲームプランは変えられない面子なので、そのまま、というか「いつもより余計に」ボールを追いかける。疲れる。ミスが出る。さらに失点……

だいたい、この『ボールも人も動くサッカー』というコンセプトそれが、私から言わせれば日本チームに向いていない。
よく言われているように、走りながらとか、プレッシャーを受けながらとかいう状況では、日本のサッカー選手は正確にプレーできない。
これを直そうとがんばるのはそれはそれとして、本番直前のこのタイミングでは、そういうのも含めて『日本の特徴』としてとらえ、その上で戦術や選考をした方がずっと建設的な結論に至ると思う。少なくとも私ならそう考える。
止まったボールを扱うのが得意な選手なら、日本代表にもたくさんいるじゃないの。
プレッシャーを受けない状況なら、すばらしく創造的なプレーのできる選手がたくさんいるじゃないの。
つまり『ボールも人も動かないサッカー』こそが、今の日本に最も適したサッカーなんだよ。
そうでしょ。うん、そうだ。そうに決めた。
ポジションを固定して、引いて守って、ロングボールで押し返して、サイドでの1対1勝負、これしかない。
これこそが、日本を代表するサッカーだ!

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