2010年8月10日火曜日

お盆特集 いらないもの 陰毛

小学生の頃だったか中学生の頃だったかに保健体育の副読本あたりで読んだ知識なのか、確かそのあたりに頭に入った情報だと思う。

「人間に生えている毛は、大事な部分を守っている」

この説明にずっと納得できないまま、わたしは今日まで生きてきました(時には誰かの力を借りて♪)。

陰毛=子孫を残すために大事な部分を守っている。
脇毛=心臓に近い場所にある太い血管を守っている。
頭髪=脳を守っている。

この説明で、特に納得できなかったのが、「陰毛」についての説明だった。
なぜなら、そこが大事な部分であるのは生まれたときからであって、12歳あたりにならないと生えてこない陰毛の存在理由としては矛盾していると思ったからだ。もっとも当時はこんな回りくどい言い回しではなく、単純に、『ちん毛がないちんちんは大事じゃないの?』という程度の疑問だった。
それに大事なのは陰毛が実際に生えている箇所ではなく、もっと後ろの部分だろうとも思っていた。
つまりバットの上ではなく、ボールの方だろう、と。守るならそこじゃなくてこっちだろうが、と。

そんなことを思いだしネットで検索してみたら、どうもこういう理由じゃあないということにいつの間にかなっているということがわかった。

なんと陰毛は、性的フェロモン(体内で生成される分泌物)を効果的に拡散するために存在しているらしい。
ちぢれているのも、分泌されたフェロモンを保持しつつ、同時に空気層をつくることによって大気中に発散しやすくする効果を狙ってのことらしい。

目から鱗(うろこ)とはまさにこのことだ。
こういう理由なら、第二次性徴に合わせて陰毛が生えてくることも納得できる。

脇毛も同じ理由で、わきの下から分泌されるフェロモンのために存在しているのだそうだ。

ただ頭髪については、やはり大事な部分を守るため、ということが理由として掲げられていた。
だから頭髪は直毛で、また長く伸び、量も多いのだと。

しかしここでわたしは新たな疑問を抱いてしまった。

髪の毛くらいじゃあ脳は守れないよなあ?

という疑問だ。
脳を守っているのは頭蓋骨だ。衝撃からも紫外線からも、頭蓋骨が守っている。
そもそも脳を守るために頭髪があるというのなら、それはむしろ頭蓋骨が未発達である乳幼児期にこそ必要とされるはずであり、赤ん坊の頭はフサフサでなければならないはずだ。だが実際にはそうなっていない。このことは、やはり頭髪の存在理由も、「大事な部分を守る」ためではない、ということの証なのではないだろうか。
そこでわたしが考えたのは、やはり頭髪も、何かを発散させるためにあるのではないかという仮説だ。
ただしそれはフェロモンじゃあない。
おそらくそれは「熱」だ。
脳が発する熱をいかに効率的に発散するか、そのために頭髪は存在しているにちがいない。だから頭髪は直毛なのだ。熱を含んだ汗を、いかにはやく流し落とすか。そのためにはできるだけ抵抗のない、まっすぐな毛であることが望ましい。長くて量が多い理由は、気化させやすくするため。同じ理由で、頭皮には汗腺がたくさんあるのだとも思う。

これで人間に生えている毛の謎が解決した、と思っていたら、また新たな疑問が浮かんでしまった。

人間以外の生物で、ちりちりの陰毛が生えているのっていないよな?
そういう連中のフェロモン分泌はどうなってるんだ?
ちり毛であることが効果的なら、他の生物もみんなちり毛の陰毛じゃないとおかしいよな?
という疑問だ。
そして、脳の熱を放散するために頭髪があるのなら、アフリカ人の頭髪がちり毛であることの説明はどうなる?

ということで、またふるだし、もといふりだしに戻ったのであった(マル)

0 件のコメント:

コメントを投稿