これから気温が下がってくると、本格的な練習を始める前にミニゲームや鳥かごで体を温める、なんてことをやったりすますよね。
その時に、ただそのままワイワイ、キャッキャ、ウキキウキキ、と遊ぶんじゃなくて、『利き足禁止』というルールを設けることをおすすめします。
利き足のソックスを降ろしたり、あるいはジャージのすそをソックスの中へ入れたりして、そっちの足を使ったらファール扱いというルールにするのです。
利き足をはっきり明示するようにする理由は、他者の目からもごまかしがきかないようにするためと、もう一つ、自分にも周囲にも「使ってはいけない足」を意識させるためです。これは条件や環境を意識してプレーするための練習でもあるからです。
とっさと時に「あ、今日のピッチのあの辺はぐちゃぐちゃだったな」「さっきこいつはああしたな」などとピンっとくるようなサッカー脳を育てるためには、無意識の意識、考えないでも判断できる思考回路を備えさせる必要があります。そのための訓練のひとつとして、「目から入った情報で考えずに的確に判断する」ことを目的にしたのが、使ってはダメな足に見てわかる印をつける、というルールなのです。
ちなみに、練習などでは、その練習の効果を上げるためにいろいろなルール(枠組み、条件)を設定すると思います。人数であるとか、ボールタッチ数だとか、ピッチサイズだとか、いろいろあるとは思うのですが、それを考える際に「楽しさ」も考慮に入れて欲しいのです。
「楽しさ」というスパイスが一味加わることによって、それが触媒となって、その練習がもたらす効果は、嫌々だったり大して乗り気でもない時の練習に比べて、格段にアップします。
同じことでも、気分でまったく違ってくるのが人間という生き物の特性なのです。
そのことを育成・指導に利用しない手はありません。
常にそれを頭の片隅に置いておいて、練習メニューを考えると、限られた時間でもいい選手いいチームを作ることができるでしょう。
毎日の集合練習ができるチームは限られています。でも、それはあくまで条件のひとつに過ぎないのであって、いいチームいいサッカーのできない言い訳にはなりません。それに、ほとんど毎日練習してても、しょっぼいサッカーしかできないチームっていうのもあるんですから(海外プロも含めて)。
練習は量も大切ですが、質も大事なんです。
そして「質」とは、突き詰めれば「楽しさ」ということになります。
それも、シンナーでラリってるバカが「人生たのし~」とよだれたらしてSyoubenもらしてるような楽しさではなく、「はやぶさ」を作って困難なミッションを達成したJAXAの研究者が昨日感じたような「楽しさ」です。
「向かっていく楽しさ」とでも呼んだらよいのでしょうか。そういう「楽しさ」のためには、「ルール(条件付け)を設定する」というのが非常に有効な手段だと私は確信しています。
まとめますと、利き足じゃない方の足を自然に使えるようになる上に、とっさの時にピピッとひらめく脳回路も構築できる「利き足禁止ゲーム」は、とても効果のある練習ですよってことです。寒いときには神経を鍛えましょう(逆に、暑いときには体力をつけましょう)。
以上、おすすめ情報でした。
まる
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