2010年11月13日土曜日

少年団大会県大会観戦メモ─2回戦─

埼玉県サッカー少年団大会県大会観戦メモ─2回戦─

2010年平成22年11月13日(土)

埼玉スタジアム2○○2 第2第3グランド

天候 晴れ 無風

ピッチ 天然芝 
第1試合の前半15分くらいまでは、朝露でつるつる。気温が上がってからは、良好なコンディション(芝の長さがちょい長かったかな。まあこれは好みの問題か)。


結果 準決勝進出(ベスト4) 江南南 浦和三室 越谷FC 寄居FC



第4試合の後半途中まで観戦(具体的には、上尾朝日のPKが枠に当たって外れたところまで)。
記憶とメモを頼りに、気づいた点と私見を記す。



◆新座片山の得点力を分析してみた。
1回戦で川越ヤンガースから6得点した攻撃力の秘密を探ろうとしたのだが、それは叶わなかった。
◎片山が、なぜあれほどに慌てていたのか理解不能。
開始早々、自軍のGKが両足をすべらせて前のめりに両手をついてしまう(ポイントの高い交換式スパイクじゃないと、誰でもああなっただろう)ほどピッチが朝露で濡れていたというのに、なぜあんなに「蹴り」にこだわったのかがわからない。
案の定、ボールはトラップできないか、ラインを割るかのどっちか。
前半6分に、中途半端に前へ出た(おそらく足をすべらせたことが頭に残っていたのだと思われる)GKの上を越されて失点。
するとますます「蹴り」出した。何も考えずに蹴り出した。一心不乱に蹴り出した。
得意の攻撃がいくらキック&ラッシュだからといって、スケートリンクの上で蹴ったらどうなるかってことくらいは想像つくと思うのだが。それでも片山の子供たちは蹴っていた。顔色はまっ青、とまではいかないが、余裕なんてもんは微塵もない。
トップに入っていた大柄な子のバックヘッド(そらし)もパターンなのだろうが、あれは相手が突っ込んできてくれないと効果は半減してしまう戦術だ。ダッシュ&ストップがままならないピッチでそれをやっても、スタートの遅れた相手にちょうどいいボールが送られるだけ。実際もそうなってた。
前半の15分過ぎあたりからドリブルを使い始め、後半になって芝が乾いてきたら、一方的な片山ペースとなった。
しかしそれはむしろ前半の頭にやる戦術で、1点ビハインドで、芝が乾いてきた状況では、むしろ片山お得意のキック&ラッシュを徹底させる方が圧力は増しただろう。
◎少年サッカーの公式戦、それもトーナメントや決定的な一戦では、先に失点してしまうと立て直しはかなり難しい。
わかってはいたことだが、今日は本当にそれを実感した。
片山は運もなかった。もし第1試合じゃなかったら、あるいはもっと芝が短かったら、いつものサッカーでも片山は力を発揮できていただろう。あの柔らかい長めの芝が横に寝ているところへ朝露たっぷりじゃあ、そりゃあすべる。すべらない方が無理。
でも、それは敗戦の理由ではあるが、言い訳にはならない。
条件は自分たちに合わせてくれないのだから、自分たちが条件に合わせるようにしないとね。
あまりにも動揺し過ぎ。どんだけプレッシャー感じてんだって話。
チームリーダーがいないように見えたのも残念だった。
失点したGKに「下がすべるから、あまり出過ぎるな」、そしてDFには「キーパー出れないから、ライン深めで」と声をかけていれば、たぶんあの失点はなかっただろうと思うが、小学生では無理なのだろうか。いや、そんなことはないと思う。だって、悪さやいたずらをするときはあんなにチームワークよくてずる賢いんだから、たとえ、まだ小学生だとはいっても、高学年なら、もう脳みそは十分に使えるはず。それをサッカーに応用すればいいだけのことなのだから。

◆江南南の選手たちが持っている攻撃のイメージを分析してみた。
まず、1回戦のサイタマジュニアと異なり、鳩ヶ谷のマークは緩すぎた。おかげで江南南の選手たちが共有している、攻撃のイメージがとてもよくわかった。
◎意外と動きだしが遅い。
点差も開いていたのでの、あえて、の、丁寧につなぐことを意識してのことなのかもしれないが、少なくとも私が見た試合後半はそうだった。
せっかくパスの出し手がノープレッシャーでプレーできるのだから、受け手はもっと早く、パスを引き出す動きをスタートさせてもなんのリスクもないのに、そういうのをまったくしない。
あと、パスやドリブルに、もっと角度が欲しい。横と縦でも確かに十分だけど、更に“ななめ”があったらもっと楽しいサッカーになるのになあ、と思った。
フリーでドリブルしてるときに、おそらくはそういう風に練習して、染みついているのだろうけど、しっかり顔を上げる姿勢はGOOD。次は、ボールタッチの度に視線を落とさないでもいいように、“自分の”ドリブルのリズムも染みこませるとなおGOOD。

◆戸塚が普通だった。
もっと動きのあるサッカーをするチームなのかと想像していたが、普通のサッカーをするチームだった。しかし少年サッカーではその「普通のサッカー」ってのが実はとても大変だったりする。だから戸塚はすごい。
選手配置のバランスが良い。極端な穴がない。技術もしっかりしている。ただ──
行田泉お得意のカウンターを一発食らった途端、ここもよそと同じように、パス間隔(出し手と受け手の距離)が長くなった。
それと、右サイド12番への展開リズムがワンパターンしかないのもどうか。あれでは相手DFも読みやすいぞ。実際、行田泉のDFも対応できるようになってきてたし。
パスを出す前に、一度逆を向くとか、ドリブルでつっかけてみるとか、相手DFの右サイドへのパス予測を逆にフェイントへ利用してみるとか、そういうのをちょっと混ぜてやれば、12番の選手も、もっと楽にパスを受けられたと思うんだけどなあ。そういう工夫・アイデア・仕掛けが、サッカーの楽しみのひとつなんだから、ああいう舞台でやんないともったいないよ。うまくいったら楽しいよ~。

◆三室さん。全少予選のときにいた、あの足の速い右サイドの選手(11番だったかな)はどこに消えてしまったのでしょうか?

地味。

◆FC鶴ヶ島、ど、どうした? ってか、こんなもんだったのか?
ドリブルも、ポジションチェンジも、どこかへ忘れてきてしまったのだろうか。
後ろの選手は指示に見せかけた文句ばかり言っている。
「あっちフリーだろ!」「こっちの奴につけよ!」「動けよ!」
でも自分は動かない。
DFのチェックも軽い。マークも甘い。
離れたところでぼーっと立っていて、ボールが来てあわててチェックに行く。それも真正面からなんの工夫もなく飛び込む。そして簡単にかわされる。
攻撃に入るときは長髪の8番にボールを集めたいらしんだけど、サポートがないからパスがそこまでつながらない。

こんなチームじゃないはずなんだけど……。
こんなチームだったってことなのだろうか。
今期、私の中では、私の勝手な期待を最も裏切られたチームの筆頭。

いきなりの失点で選手が浮き足立てしまって、それを立て直せないままポンポン続けての失点で、万事休す。
やはり少年サッカーでの先の失点はコワイなあ。

楽しみにしてたのに!

◆越谷サンシン、個性的な選手が多いね。
大柄なトップの9番とか、中盤の10番とか、他にも面白い選手が多い。
攻めのポイントとなる箇所が2箇所あるのも強みだね。

◆デ・ラ・ペーニャがこんなとこにいたとは!
上尾朝日の11番、君はデ・ラ・ペーニャだろ?
デ・ラ・ペーニャのサッカー能が、君に転生したんだよね。
顔と身長と年齢と人種と国籍を変えてごまかそうとしたってだめさ。私にはわかっている。
素人は君のことを、バルセロナのシャビみたいだね、と言うかも知れない。
でも私はダマされない。
君はシャビじゃない。
だって君は、デ・ラ・ペーニャなんだから。

12番のドリブルもよかった。特に緩急使い分けのセンスがいい。ストップ&ゴーは、まさにお手本となるレベルのものだった。

上尾朝日はほぼ全員が両足を使えていた。これは長期的な見通しの元に系統立てた指導がなされ、それが成功している証だ。
上尾朝日の練習は、きっと子供たちも楽しんでやっているに違いない。
ところで、なぜ今日の上尾朝日ベンチはあんなに静かだったのだろう?
あのにぎやかな関西弁のコーチは、お腹痛かったのだろうか?

北足立地区で見たときにはそれほどそうは思わなかったが、今日確信した。
上尾朝日はいいチームだ。


Ivan de la Pena Vs Sevilla C.F. (2:31)


イバン・デ・ラ・ペーニャ
(Ivan de la Pena Lopez, 1976年5月6日 - 169cm/70kg 【ポジション】 MF 【利き足】 右)




準々決勝の浦和三室×川口戸塚、越谷サンシン×越谷FC、寄居×上尾朝日はPK戦決着だったとのこと。
そういえば寄居は見てなかったので、準決勝を見に行けたら、ぜひ見たい。


以上

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