2010年11月24日水曜日

黄色のキリスト ─ポール・ゴーギャン─

「黄色のキリスト(Le Christ jaune)」 




ポール・ゴーギャン作 1889年 
92.1 x 73.4 cm 油彩・画布 
オルブライト=ノックス・アート・ギャラリー バッファロー


1848年6月7日が誕生日で、1903年5月8日が命日のゴーギャンが、41歳の時に描いた作品。当時ゴーギャンは、南仏アルルでゴッホと共同生活中だったとされる(ゴッホの耳が切り落とされた頃)。

この絵の美術的評価や現在価格は考えないにしても、キリストの顔と手はこれでいいのか? ってとこあたりを考えていると、ゴーギャンは勇気のある奴だなあと思えてくる。
右の真ん中あたりで小舟に乗り込もうとしてる(たぶん)おっちゃんとか、画面のあちこちにある赤い木とか、そういうのもみんな含めてこの絵はこれでいいのだと判断したゴーギャンは、実に勇気がある。
他にも大勢の画家が、こういう木やキリストを描いていたというのなら、別に勇気はいらないけど、印象派全盛の当時にこんなのを描いてたのはゴーギャンだけだったんだから、ホント、勇気あるよなあ。

蛮勇だけが勇気じゃないってことを思い知らされる絵だと、私には思える一枚です。

※蛮勇 ばんゆう 結果を恐れずに実行すること。向こう見ずな行為。無茶な行動。



fin

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