2010年7月28日水曜日

マラドーナ監督退任との報道

コーチスタッフの刷新を求めたAFAと、完全人事権を要求したマラドーナとの折り合いがつかず、最終的にマラドーナ監督との契約は延長更新されなかった、と報道された。
グループリーグを全勝で突破し、メキシコに3-1で勝利した実績は一切評価されず、ドイツに0-4で負けた準々決勝の結果によって、マラドーナ監督のアルゼンチン代表は終わったと断じる人も多い。
とりあえずはU-20監督のバチスタが暫定監督として指揮をとることになったらしい。

なんだかこの雰囲気は、ふりだし(2008年11月のマラドーナ監督就任以前)に戻ったような感じがしてしまう。

マラドーナがいて準優勝した1990W杯イタリア大会以降の成績は、
1994 ベスト16
1998 ベスト8
2002 1次リーグ敗退
2006 ベスト8
2010 ベスト8
悲しいかなこれがアルゼンチン代表の現実だ。

コパ・アメリカでも、2004、2007と連続してブラジルに決勝で負けている。


2011年のコパ・アメリカはアルゼンチンで開催される。
自国開催のコパ・アメリカで、もしまたブラジルに負けたりしたら……
それを思ったとき、AFAの無責任会長が2011年のコパ終了までとなっているマラドーナとの契約を反故にするとは考えにくい。
万が一のときに、国民からの非難を浴びるのは、自分以外の人物の役にしたいはずだ。
もしここでマラドーナをそのまま解任し、あらたな監督を選定して、もしそれで負けたりしたら、その責任は協会が一身に背負い込むことになる。それよりも契約が残っていることを言い訳にして、コパが終わるまではマラドーナを利用しようと計算するのがAFAの会長とそのお仲間たちだ。もちろんマラドーナもそれをわかっている。だからこその今回の条件闘争だったと私は読んでいる。スラムで生まれ育ち、カストロとも親交の厚いマラドーナが、交渉で下手を引くわけがない。マラドーナはナイーブなお人好しなどではないのだから。

バチスタだろうが、ビエルサだろうが、ビアンチだろうが、サベラだろうが、自国開催のコパで負けたら責任を背負いきることは出来ない。
紆余曲折(うよきょくせつ)の末、アルゼンチン代表は自国開催の2011コパ・アメリカをマラドーナ監督で戦うことになるだろう。

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