2010年9月14日火曜日

何事も、少しゆるめがちょうど良い。

数日前のNHK-BS1「ナイトライン(アメリカのニュース番組)」で、History Channel のPawn Starsという番組を 紹介していた。

ロサンジェルスにある家族経営の質屋を舞台にした、リアリティショーなのだが、これがかなり話題になっているという内容だった。地元では一種の観光地になって、質店オリジナルの土産物まで販売しているらしい。

その質店を紹介したブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/from_lasvegas/61658271.html


その中で店主が言っていたのが、
「景気が良かったとき、アメリカ人はみんなハーレーを買ったらしいね」
というセリフだ。
店には質入れされたピカピカのハーレー・ダビッドソンがずらりと並んでいた。

つまりこれはこういうことなのだと思う。

景気がいい = 真っ先に質入れするような品がガンガン売れる状況

言い換えると、

いらない物を買ってしまう心理状態が蔓延する状況

ということでもある。

経済学的に言うと、

非合理的かつ非効率的な消費活動が活発になる状況

となる。

もっとシンプルに表現すれば、

非エコ

目抜き通りをバカが大手を振って歩くような世の中になったとき、それを世間は好景気と認識する。


もしこれが真理だとするなら、政府や日銀がどんなに金利を下げようが、金をばらまこうが、景気は良くならない。
なぜなら日本人は賢くなってしまったからだ。

工事現場を通りかかったとき、日陰で休憩していた作業員と誘導員がこんな会話をしていた。

「最近の家にはストレッチャーが入らないから、救急車とはしご車がセットで出動するんだぜ」
「家の規格を変えるとか、人の運搬の仕方を変えるとか、そういうことを国は考えてないんだよ」
「熱出した、腹痛いでいちいち救急車とはしご車が出張っていくんだから、えらいムダだよな」
「それで税金が足りないとかって話なんだろ? バカじゃねえの」

どういう流れでこういう話題になったのかは知る由もないが、私はなるほどと感心した。

現代日本人は末端に至るまで、教育レベルが高いのだ。賢いのだ。
こういう国で、景気を良くしようというのは至難の業だ。
なにせ、政府が国民へ金をやろうというのに、国民の方でその財源を気に病むくらいに頭が良いのだから。
ギリシャを見よ。
国がどうなろうと、自分の年金と休暇のためには暴動まで起こすのだ。
あのくらい国民の賢さがゆるいと、景気回復もざぞ早いことだろう。

さてはたして、日本人の知的好奇心をゆるめる算段があるのかどうか。
これを考えるだけでも、けっこう頭を使うなあ。
うん。やめとこ。

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