心のトレーニング(転)
【自己愛は人間であれば必ず持っているもの】
実力もあり、周囲から認められている人──勉強ができる人、スポーツができる人、ルックスがいい人、など──であっても、自分より上の人間がいれば自己愛は傷つき、嫉妬する。
自分の取り柄となるジャンルがあり、そのおかげで自己愛が満たされている人間にとって、同じジャンルで自分よりも勝っている他の人間は、そのまま自分の自己愛の崩壊につながりかねない危険な存在となる。
自己愛を守る手っ取り早い手段が、神格化偶像化、ひとつだけの花式逃避、ログオフ可コミュニケーション(いつでも切断できて、向こうからはコンタクトできない一方的な関係)、そしていわゆるオタク&自分磨き型(他人との比較や競争のない、自己満足で完結する評価・価値観)のライフスタイルです。
【心のエンジンは4種類】
心を動かすエンジン(モチベーション、やる気)には、4つの種類しかない。
世界をどうとらえるかという分類の、分裂病型と躁鬱病型。
そして
自分で自分をどう評価するかという分類の、うらやましタイプとねたみタイプ。
の4つだ。
これらはそれぞれ別個でもないし、固定化されてもいない。
同一人物であっても、条件や環境によって、時々刻々と変化するものなのだ。
上段の「分裂病型」「躁鬱病型」と下段の「うらやましタイプ」「ねたみタイプ」は、たすきがけされる性格にある。
【2×2で4つの分類】
分裂病型うらやましタイプ
分裂病型ねたみタイプ
躁鬱病型うらやましタイプ
躁鬱病型ねたみタイプ
しかし現代日本人においては、以下の2パターンに落とし込める場合がほとんどではある。
がんばっても報われない→運に逃げる→分裂病型(ぼくのせいじゃない)→ねたみタイプ
がんばると勝ち負けに影響→努力→躁鬱病型(ぼくのせいだ)→うらやましタイプ
つまり現代日本人の特に若い世代においては、自己愛が満たされない環境にすっかりつかってしまっているので、どうしても「ねたみタイプ」になりがちなのだ。
これには当人たちも気づいていない。
なぜなら、生まれてから今までに、「分裂病型ねたみタイプ」以外の精神状態を経験していないからだ。
気づかぬうちに、自分はどう思うかではなく他人からの評価を気にし、自分が前に出るのではなくめざわりな人間の足を引っぱろうとする心のパターンを持った子供を指導するときは、大人はとても注意しなければいけない。甘く考えていると、いじめや非行や引きこもりのきっかけを作ってしまったり、最悪な場合、自殺の徴候を見逃してしまったりする。
「分裂病型ねたみタイプ」が悪いわけでは決してない。ただ、それしか心のパターンを持たない人間は、自己愛が深く傷ついたときにとても脆いのだ。
サッカーというすばらしいツール(道具)を通じて子供たちと接する機会を得た、第三者である少年サッカーチームのコーチやスタッフには、少しでもいいので子供たちの心が「躁鬱病型うらやましタイプ」のパターンも経験できるような指導を工夫してあげて欲しい。
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