2010年6月26日土曜日

子供が憧れる選手とは

今回の2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会を見た子供たちは、はたしてどんな選手に憧れを抱くのだろうか。
最右翼はやはり本田圭祐選手なのだろうが、彼の特徴というと髪型といわゆるブレ玉フリーキックくらいしかない。ふつうの4号球で真芯を突くようなキックをしたところでブレ玉になるわけもなく、となると残りは髪型だけなのだが、あの髪型はかなり痛い。本田選手自身も、おそらく己を鼓舞するためにあの髪型にしているんであって、似合っているとかカッコイイとか思ってのことじゃあないだろう。彼は自分でも、自分がそんなに気の強くないタイプだというのがわかっていて、そんな自分の尻をけり、追いつめて逃げ場をなくすために、いろいろ工夫しているのだと思う。デンマーク戦の3点目のシーンなどに、彼の性格がばっちりあらわれている。C・ロナウドやマイコン、ドノバン、ビリャあたりだったら、パスなどというイメージはまったく頭にないはずだ。日本以外のサッカー国にあのプレーは、相当新鮮な驚きを与えたと思う。良い方に誤解してもらえれば、本田選手の評価にとってプラスと働くはずだ。
本田選手に憧れた子供は、どんなプレーをしたがるのだろう。私には思い浮かばない。

次は松井大輔か長友佑都か遠藤保仁あたりか。
松井選手ならヒールをつかったプレー、長友選手なら……しつこいマンマーク、遠藤選手ならフリーキック、かな。

外国の選手なら誰だろう。
やはりリオネル・メッシが一番にあげられるんだろう。
メッシは、今回のワールドカップに出場している選手の中で最もすごさがわかりやすい。細かいステップでの倒れないドリブル。ロナウジーニョのエラシコやC・ロナウドのシザースみたいに代名詞的なフェイントはないけど、どうやってもとられないってところが必殺技っぽくて子供たちもマネしやすいだろう。

次はジェラードかドイツのメスト・エジルかな。ルーニーは点とれてないし、シャビもイニエスタもカカもぱっとしないから。

要するにスーパースターのいないワールドカップなんだよね今回は。
メッシはスーパースターだけど、相手がザルディフェンスのナイジェリア、韓国、ギリシャだったから自由にプレーできていた可能性はかなり高い。相手が強くなり、なおかつ一発勝負のトーナメントとなると、この先どうなるかわからない。アルゼンチン自体は優勝するだろうけど、メッシ自身ははたしてこのまま輝き続けられるのか。マラドーナはそのあたりのことも考えて、あれだけフォワードを揃えたのかもしれない。メッシにマークを集中させないことと、仮にメッシにマークが集中しても得点力が落ちないようにするために。

ルイス・ファビアーノやマイコン、ダニエウ・アウベス、エラーノあたりに憧れる子供はいないだろうなあ。
うまいって感じじゃあないもんなあ。彼らはブラジル本国でも人気ないっていうし。
ありえないんだろうけど、ブラジルサッカーのためには、次のチリあたりに負けてしまった方が、のちのちよかったってことになるような気がするんだよなあ。でかいのそろえて、引いて守ってカウンター狙い、確かに確実なんだろうけど。
ブラジルじゃあ、クラブ経営の柱がヨーロッパへの選手輸出で、20年に1人の天才を待つよりも、確実にヨーロッパへ売れる丈夫ででかくてはやい選手をたくさん育てる方が経営は安定するって考えが、ビッグクラブの主流なんだってことだから、この傾向は今後も続くんだろうなあ。ブラジルがそれじゃあ、他はどうすんのって言いたくなるよ、まったく。

0 件のコメント:

コメントを投稿